Entries from 2018-10-01 to 1 month
医学書院/週刊医学界新聞(第3295号 2018年10月29日) 週刊医学界新聞での特集は、日本の医師のバーンアウトの特集。日本の医師にもバーンアウトがあることは多くの方がご存知だろう。アメリカや中国においてもバーンアウトが存在し、中国の脳神経内科医7,000…
h-madness より。Isis の最新号に精神病院のカルテから臨床リサーチがどのように行えるのかということを議論した論文があるとのこと。ちょうど週末に届いた最新号を実際に読んでみたらドイツのベルリンの精神病院の症例誌の構成を研究した議論。実際に症例誌…
Kurz, Peter and Thomas E. Esser. 1989. Journal of Occupational Medicine. 31, 4: 331-334. 1980年代にカリフォルニア州において、農業労働者が集団サイコジェニック神経症流行を経験した事件の報告である。無関係な3件の事件である。それぞれ患者の数は…
https://historypsychiatry.com/2018/10/26/journal-rethinking-history-223/ h-madness からの連絡。精神医療の歴史を語るときの文書に関するフレッシュな議論が出ています。イギリス、アメリカ、カナダ、ニュージーランドなどの第一線の研究者たちの論考で…
エコノミスト・エスプレッソの土曜の記事は芸術関係のものを集めたもの。一番楽しいものである。今日の冒頭は紫の歴史という面白い話。引用している Journal of Cognition and Culture の記事も読んだ。基本は、19世紀の印象派の絵画による利用とともに、紫 …
blog.oup.com OUPから生命倫理学の著作案内のご案内が来た。OUPだけで数百冊も出ている人気領域でどれを読むか迷うくらいである。その中で、医療倫理の歴史を描いた媒体があって面白かった。年表と有名な事件とOUPの人気書への案内という組み合わせである。1…
今日は午後に少し雨が降りました。晩秋らしい冷たい感じがしてきます。庭では濡れたデズデモナが今年最後の美しさです。
www.economist.com エコノミストの記事。オーストラリアが発展していること、それも世界の先進国で最も優れた国になっているという記事である。独立して読んでもいいし、学問の世界でもその傾向があると実感する。私はニュージーランドには何度か行ったけれ…
加藤尚武先生の『バイオエシックスとは何か』という書物は、大きな字で印刷されているが、とてもいい書物である。哲学と歴史の関係は面白いもので、医学に関する哲学的な分析は、医学の歴史的な分析と、どのような関係になるのか、私もよく分からない。先日…
大道寺慶子「『婦女雑誌』の母乳育児論に見る身体と近代」 大道寺さんのとても良い論文。1915年から1931年の上海で刊行されていた月刊誌『婦女雑誌』に掲載されている母乳論が分析の核。この20世紀の中国の女性用雑誌の内容を分析するのに、4つの軸がある。…
Packard, Randall M. White Plague, Black Labor : Tuberculosis and the Political Economy of Health and Disease in South Africa. University of California Press, 1989. 青木, 正和. 結核の歴史 : 日本社会との関わりその過去、現在、未来. 講談社, 20…
山口俊雄 (2008). "夢野久作「押絵の奇蹟」論--迷信・科学・文学." 愛知県立大学文学部論集. 国文学科編 57: 89 - 122. http://akihitosuzuki.hatenadiary.jp/entry/2018/10/16/181431 http://doi.org/10.15088/00001011 先日に母斑の話をしたときに、森洋介…
研究室の電気ケトル。10年以上前に買ったのですが、全体が水漏れしてくるようで、新しい電気ケトルを買いました。アマゾンの人気投票でかなりの人気がある商品で、しかも2500円くらい。これを買ってみました。
Sint Caeciliaklooster (Leiden) - Wikipedia 医学史の教科書の18世紀の章を書いている。これまでルネサンスのヴェサリウスの解剖学、宗教改革のパラケルススと錬金術、科学革命のハーヴィーと機械論という個人を軸に書いてきた。18世紀はそのような書き方が…
東京大学山中寮内藤セミナーハウス by ABREUVOIR 東大の『淡青』という広報誌がある。『淡青』というタイトルは、1920年に行った京都大学とのレガッタ戦で抽選で選んだ色とのこと。ダウンロードできる。 今回は有名な猫特集で、先生たちが書く、面白く読みご…
土曜の朝、先日の台風で倒れた木を処理して、剪定枝の引き取る市の場所に行ってきました。レモンを失ったのですが、シチリアレモンは健在ですし、庭からの景色も良くなった気がします。アマガエル、トウガラシ、セージ、シュウメイギクなども健在です。
Parigramme - tout paris est à lire h-madness のエディターの一人がであるブノワ・マイエルス先生が、パリと狂気・精神医療の歴史の画集を編集したとのこと。中世から現代までのパリを取り上げ、さまざまな著名な画像や見たことがない画像を使っています。…
日本野鳥の会からカレンダーを買う時期になった。今年のカレンダーの後ろの壁などに挿し、今月のページでめくるのを忘れていたものをめくる。野鳥の会の小型のカレンダーだと、10月はコゲラで、9月はタカブシギだった。コゲラはとても可愛く、タカブシギも生…
河畠, 修. 福祉史を歩く: 東京・明治. 日本エディタースクール出版部, 2006. 河畠, 修. 福祉の近代史を歩く: 東京・大正〜昭和. 日本エディタースクール出版部, 2011. 四谷の二葉幼稚園、上野の万年尋常小学校、大塚の養育院、本郷・西麻布・広尾の仏教徒の…
www.economist.com 今年のイギリス最大の文学賞であるマン・ブッカー・プライズは、北アイルランドのアン・バーンズという作家の作品『ミルクマン』が獲得した。20世紀後半の北アイルランドのベルファーストを舞台にして、カトリックとプロテスタントの政治…
大学院のセミナーに英語力を伸ばす方式を考えていて、この学期から試してみるのが、英語を読むという基本的な能力に付け加えて、英語を書く能力と英語で議論する能力を磨くということ。私が受けた30年前の授業では、英語と日本語の双方があった。準備段階で…
今日の英単語は naevus. 先天的な色付きの皮膚の変化というような意味である。医学史家ならば mother's imagination を思い出す言葉である。17世紀から18世紀のヨーロッパでは、母親の妊娠中に何かの理由で強い想像力が働くと、体内の胎児に影響が現れるとい…
坂野先生と塚原先生が編集された『帝国日本の科学思想史』をいただきました。気象学、地理学、暦学、温泉調査、南洋群島、アメリカによる沖縄の結核制圧、イタイイタイ病など、多くの興味深い主題の論文を掲載しています。故金森先生の前進の旗印を引き継ぐ…
京都の国際日本文化研究センター機関研究員の光平有希先生。近世と近代の双方の音楽療法の歴史を開拓している研究者です。光平先生の博士論文を仕上げた著作が刊行されました。日本の音楽療法の発展の複雑さが描かれている著作です。ことに、江戸時代から明…
www.lrb.co.uk LRBの書評。プリンストンのアンソニー・グラフトン先生が、ピエトロ・ベンボに関する研究書を2冊評論している。周辺の主題の研究状況を深く理解して、素晴らしい書評である。マテリアル・カルチャーの論文を準備していることもあって、熱心に…
日本薬史学会. 薬学史事典. 薬事日報社, 2016. Taylor, Norman. 世界を変えた薬用植物. 難波恒雄・難波洋子訳. 創元社, 1972. あと半年くらいで、日本の薬の流通についてそこそこの論文を書かなければならない。イギリスやヨーロッパについてはWallis から良…
www.economist.com エコノミストが不景気を予想しているとのこと。東京オリンピックの好景気が終わること。就活の学部生たちも今年が最後の就職良好年だろうと言っていること。私もなんとなくそうなのかなと思っている。そのせいで、大学院への進学について…
The porcelain autopsy table and early post-mortem examinations in Hong Kong | HKMJ 香港医学雑誌の短い論文。香港の病院にどのように死体を解剖する仕掛けが導入されたかを見た論文。もともとは中国医学では解剖や検死の行為がほとんど存在しない。病院…
Davidson, Andrew. "Choreomania: An Historical Sketch, with Some Account of an Epidemic Observed in Madagascar." Edinburgh Medical Journal, vol. 13, no. 2, 1867, pp. 124-136, PMC, http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5295884/. しばら…
医学書院/週刊医学界新聞 週刊医学界新聞の3292号(2018年10月8日)に面白いインタビュー。東大の医学研究科の特任研究員をされている坂元晴香さんが、どのように国際保健を学び、発展途上国の健康に取り組むかを話している。彼女が国際保健の学問自体を学…