Entries from 2007-03-01 to 1 month
えっと・・・ ディーテイルズ? No.2 は、No.1 に引き続いて、きいちごさんが大正解! しかも、今度は第一ヒント! いや・・・ これは、恐れ入ったなあ・・・ 第一ヒント、第二ヒントでは、まさか分かるまいと思っていたんですけれども・・・ 第三ヒントでは…
未読山の中から19世紀のハンセン病のスティグマ化の論文を読む。文献はGussow, Zachary and George S. Tracy, “Stigma and the Leprosy Phenomenon: the Social History of a Disease in the Nineteenth and Twentieth Centuries”, Bulletin of the History …
19世紀後半の離婚訴訟に現れた梅毒感染の研究を読む。文献はSavage, Gail, “‘The Wilful Communication of a Loathsome Disease’: Marital Conflict and Venereal Disease in Victorian England”, Victorian Studies, 34(1990), 35-54.19世紀の後半の梅毒は…
第一回の「ディーテイルズ?」は、きいちごさんが第二ヒントで大正解! 正解は ダヴィッドの「レカミエ夫人」でした。
世紀末ウィーンの思想家、オットー・ヴァイニンガーの研究を読む。文献は、Sengoopta, Chandak, Otto Weininger: Sex, Science and Self in Imperial Vienna (Chicago: University of Chicago Press, 2000). オットー・ヴァイニンガーは、1903年に『性と性格…
マルキ・ド・サド『ジュリエット物語 あるいは悪徳の栄え』上・下、澁澤龍彦訳(東京:富士見書房、1985)を読む。 しばらく前にkobachou さんが書いていらした文学者の間でのサドの評価には暗いが、歴史の学者にとっては、サドは18世紀を体現している作家だ…
エロティカの仕事をした時の記事のアップが、しばらく続きます。 サドの空想旅行記を読む。文献はマルキ・ド・サド『食人国旅行記』澁澤龍彦訳(東京:河出文庫、1987)。 『アリーヌとヴァルクール』という長編小説の中から空想旅行記の部分を抜き出して訳…
「医学史家の不養生」です。これが、天然痘とかペストとか「熱病」とか悪魔憑きとか、過去の遺物の病気だと、まだよかったのですが、実は「ぎっくり腰」です(笑)。 これは、カイロプラクティックのことを書いた「祟り」かしら・・・(笑) しばらくコメン…
未読山の中から医者―患者関係の社会学の古典的な論文が出てきたので喜んで読み返す。文献はArmstrong, David, “The Patient’s View”, Social Science and Medicine, 18(1984), 737-744. 20世紀の前半まで、医者―患者関係は、ミシェル・フーコーが『臨床医学…
フランス革命のモーリシャスの天然痘の流行についての論文を読む。文献はVaughan, Megan, “Slavery, Smallpox and Revolution: 1792 in Ile de France (Mauritious)”, Social History of Medicine, 13(2000), 411-428. インド洋の島のモーリシャスは長いこと…
アメリカのカイロプラクティックといえば・・・と思い出して、未読山の中から論文を引っ張り出して読む。文献はBrindle, Margaret, and Elizabeth Goodrick, “Revisiting Maverick Medical Sects: the Role of Identity in Comparing Homeopaths and Chiropr…
1940年代から50年代にかけてアメリカの小都市で行われた健康行動調査の報告を読む。文献はKoos, Earl Lomon, The Health of Regionville: What the People Thought and Did about It (New York: Columbia University Press, 1954). 昭和13年(1938年)の東京…
ついでに、同じ著者のロシアの医療専門化についての論文を読む。文献はFrieden, Nancy, “Physicians in Pre-Revolutionary Russia: Professionals or Servants of the State?”, Bulletin of the History of Medicine, 49(1975), 20-29. こちらの論文は<ゼム…
ロシアのコレラと医者についての論文を読む。文献は、Frieden, Nancy M., “The Russian Cholera Epidemic, 1892-93, and Medical Professionalization”, Journal of Social Hisotry, 10(1977), 538-559.18・19世紀のロシアの近代医療は、国家によって「上か…
医学と統計学の歴史の論文を読む。文献はMurphy, Terence, “Medical Knowledge and Statistical Methods in Early Nineteenth-Century France”, Medical History, 25(1981), 301-319. 医学が統計学の方法を取り込むのは比較的遅かった。疫学や医学地誌的な文…
暫く前にバートン訳を英語で読んだ『匂える園』のフランス語訳からの日本語への重訳がアマゾンの古書で300円で出ていたので買ってみた。青弓社から出ている立木鷹志の訳。これはもちろんコーネル大学出版局から出ている127ドルするオリジナルからの訳とはほ…
エロティカを調べていた時に書いた記事の残りです。イヴァン・ブロッホ「性的匂い学」を読む。文献はBlock, Iwan, Odoratus Sexualis: a Scientific and Literary Study of Sexual Scents and Erotic Perfumes (New York: The Panurge Press, 1934). 初期の…
老いの歴史について、古代バビロニアから16世紀までの歴史を読む。文献はジョルジュ・ミノワ『老いの歴史』大野朗子・菅原恵美子訳(東京:筑摩書房、1996)。 ボーヴォワールは、老いの歴史を書くことは不可能だと考えたが、本書はボーヴォワールが間違って…
憑きもの持ち筋の家系の人物が書いた狐つきの研究書を読む。文献は速水保孝『憑きもの持ち迷信 その歴史的考察』(東京:明石書店、1999) コレラと狐つきに何か重なる部分がないかと文献を読み漁っていたときに請求した文献が未読山から出てきた。読み始め…
未読山の中からアメリカの戦後外交における人口政策を概観した論文を読む。文献はSharpless, John, “World Population Growth, Family Planning, and American Foreign Policy”, Journal of Policy History, 7(1995), 72-102. 1960年代からアメリカは第三世…
古代エジプト医学についての一般向けの書物を読む。文献はHalioua, Brno and Bernard Ziskind, Medicine in the Days of the Pharaohs, translated by M.B. DeBevoise, foreward by Donald B. Redford (Cambridge, Mass.: Harvard University Press, 2005). …
「老い」の研究の時に書いた記事が残っていた。精神医療におけるライフ・レヴューの概念を論じた古典的な論文を読む。文献はButler, Robert N., “The Life Review – An Interpretation of Reminiscence in the Aged”, Psychiatry, 26(1963), 65-76. しばらく…
「老い」と「エロティカ」の二つの時期限定の仕事が一段落しました。時々、こういう小さな仕事を通じて、新しいテーマを勉強してみることにしています。 16世紀イタリアの非正統医師についての研究を読む。文献はEamon, William, “‘With the Rules of Life a…
必要があって15世紀のアラビア語の性の手引き書を読む。文献は Muhammad ibn Muhammad al-Nafzawi, The Perfumed Garden, trans. By Sir Richard Burton (Rochester: Park Street Press, 1992). 15世紀の前半にチュニジアで書かれた有名な性のマニュアル。こ…
野生児の歴史を読む。Newton, Michael, Savage Girls and Wild Boys: a History of Wild Boys (London: Faber and Faber, 2002). 学術書というより教養書だけれども水準は高い。アヴェロンの野生児、カスパー・ハウザー、アマラとカマラのような野生児・監禁…
ついでに19世紀の有名な監禁児童カスパー・ハウザーの記録に目を通す。「必要な情報があるかどうか斜め読みする」ときに翻訳があるのはありがたい。A.v. フォイエルバッハ『カスパー・ハウザー 地下牢の17年』中野・生和訳(東京:福村出版、1977) 1828年に…
必要があって『アヴェロンの野生児』を読む。文献はイタール『アヴェロンの野生児』古武弥正訳(東京:福村出版、1975) 18世紀末にフランスのアヴェロン郡の森で発見されてパリに連れてこられた「野生児」は大センセーションを巻き起こした。いわゆる「アヴ…
授業の準備で『ステップフォードの妻たち』を読む。文献はアイラ・レヴィン『ステップフォードの妻たち』(東京:早川書房、2003)。ニコル・キッドマン主演で映画にもなった。以下は小説についての「ネタバレ」があります。 郊外の町ステップフォードにエバ…
必要があって、シュレディンガーの「生命とは何か」を読む。文献は、Schroedinger, Erwin, What is Life?: with Mind and Matter and Autobiographical Sketches (Cambridge: Cambridge University Press, 1967). 1944年に出版されたシュレディンガーの「生…
授業の準備でハックスリー『すばらしき新世界』を読む。読んだような気がしていたけど、実は読むのは初めてである。松村達雄訳の講談社文庫で読んだ。 ハックスリーの『すばらしき新世界』は、進んだ科学技術によって人間の身体と精神を操作することが可能に…