Entries from 2006-01-01 to 1 month
学校が始まったとたんに更新が滞っています。 月末までお休みを頂きます。
しばらく前に、私が事務局をしている研究会で、伊東剛君という気鋭の研究者に、ロンドン動物園の話をしていただいて、とても面白かった。その時に、この本に似たようなことが書いてあったな、と思っていた、18世紀フランスの植物園についての研究書を読む。…
19世紀から20世紀のハンセン病の歴史を、世界中に目を配って記述した本を読む。 この書物は学術書ではないが、とても質が良い一般向けの歴史書である。時代は19世紀から20世紀、地域はカナダ、ノルウェー、ハワイ、インド、日本、シベリア、キューバ、そして…
今日は、レファレンスの紹介です。 医学史の便利なレファレンスというのは幾つかある。 ラウトレッジから出ている Companion Encyclopedia of the History of Medicine (1993), 同じくラウトレッジが出している Companion to Medicine in the Twentieth Cent…
19世紀後半から20世紀にかけてのドイツにおける疾病分類を「串刺し」にする方法についての論文を読む。 1902年からの1960年までの日本における複数の疾病分類(全部で5つある)を串刺しにして、時系列で比較できるような分類を作る仕事を、プロジェクトのチ…
昨日は、なんと170を越えたアクセスがあった。コメント欄で教えられたところによると、ランダムブログというものがあって、それに入ったのではないかということだ。おそらく最初で最後の数字だろう。アクセス数が多いのは、なんとなく嬉しかった。更新してい…
ナポリのコレラについての本を読む。アメリカのイタリア史の研究者による、病気の社会史のお手本のような、達者な研究書だった。これまでの研究書を意識して書かれているところもいい。 1884年と1910-11年にナポリのコレラの大きな流行があった。前者では約…
今日は、異常な数のアクセスがあります。 いつもは固定のお客さまで、せいぜい一日に10件か20件。 今日は、昼の段階で70を超えています。 どうしたんだろう? 皆さま、お時間ありましたら、どこから来たのか、一言コメント欄で教えてくださいませ。
都市と身体の歴史についての書物を読む。 「感染と空間の詩学」というワークショップを組織して論文集を編集することになっている。その関係で、身体の歴史と空間の歴史が交差する茫漠とした領域をさまよって、アイデアを探している。その中で、有名な歴史社…
古典的な「下からの社会史」の手法で記述された労働者階級の公衆衛生観の論文を読む。 E.P. トムソン流の下からの社会史を、公衆衛生の歴史に適用した論文である。これまでの公衆衛生の歴史は、同時代の中産階級の衛生改革者たちの視点をそのまま無批判に使…
明けましておめでとうございます。今年もよろしく。 昨日に引き続いてコレラである。今回は19-20世紀のロシアである。 ロシアのコレラは、イギリスやフランスやアメリカと違うパターンを示している。イギリスやフランスのコレラは、一年か二年の大きな流行…