紙がまだ切られていない状態の本を、ページを切りながら読むという楽しみを、おそらく人生で初めて経験した。何十年か前にイギリスで本を請求したら、そのような状態の本がでてきたことが一度だけあり、その折には司書の方がページを切ってくださった。今回…
忙しい日程が一区切りついて、色々なメールをチェックしていて面白い記事。内容は寒冷地域の氷などがとけて昔の生活空間からの感染症が復活するということ。それだけでも面白いが、空間と時間の問題があって、どう考えたらいいのかまだ分からない。 16世紀に…
永島先生に岩波の『構造化される世界 14~19世紀 岩波講座 世界歴史 11 』をいただきました!疾病の歴史を長期的な視点でみた「感染症・検疫・国際社会」を執筆されています。ル・ロワ・ラデュリの「疾病による世界の統合」と同時に「疾病に対する世界の統合…
エコノミストから読んで楽しい記事。タンザニアのハズダ族の一部の食生活を語った記事。40年間研究してそのデータを集めたり総合的な見解を出した論文の紹介。タンザニアのハズダ族は、狩猟採集型の生活をしていて、現在の非常に珍しい民族。肉食でも草食で…
yalebooks.yale.edu 16世紀初頭のイングランドでは、800ほどの修道院が国の1/4の土地を所有するという現象がおきていて、1530年代の後半に、宗教改革で修道院が解散させられ、その跡地が国王や新しいエリートに所有されるようになったことは、初期近代のイギ…
tengyu-images.com 天牛書店という古書店がある。時々少し古い本を買っているが、たまたま天牛書店 images というサイトの宣伝をしていて、ちょっと眺めてみた。「医」や「病」などにかなりの画像があった。面白かったのは「狂」で、たくさんのエントリーが…
tengyu-images.com 天牛書店という古書店がある。時々少し古い本を買っているが、たまたま天牛書店 images というサイトの宣伝をしていて、ちょっと眺めてみた。「医」や「病」などにかなりの画像があった。面白かったのは「狂」で、たくさんのエントリーが…
www.bbc.co.uk 私の英語の訓練の一つは朝ごはんを作りながら BBCの The World Tonight を聞くことである。まじめなニュースと評論の45分の番組で、とてもいい。週日はほぼ毎日聞いている。 今日の番組で、事故で大きな障害を負った外科医が、難しい手術を受…
大道寺慶子さんという中国の医学史の秀才がいて、RPD (Restart Postdoctoral Fellow)に採用されている時期に指導しており、大学院や学部の授業などに出席してもらいました。学問の世界ではありませんが、非常に立派な会社に就職することができたことをお祝い…
静岡のSPACがモリエールの『守銭奴』の公演をいたします。それとともにリーディング・カフェが行われます。数年前に、同じモリエールの『病は気から』のリーディング・カフェに参加して、とても面白かったです。演劇の台本を皆で読んでみるというような方法…
台北の陽明大学の Wen-Ji Wang 先生とご一緒に History of Psychiatry の東アジア特集号を刊行しました。中国を対象にしたものが3点、日本が3点、台湾が1点、香港が1点、そして韓国が1点です。これからは、これらの地域の深い研究だけでなく、その地域同士が…
Wen-Ji Wang and I have organised an issue in History of Psychiatry in 2022, issue 3. The subject is a rising new topic of East Asia’s history of psychiatry. Three papers on China, three on Japan, one on Taiwan, one on Hong Kong, and one on…
現代アーティストの飯山由貴さん。家庭や社会における精神医療の問題を鋭い視点でとらえて数々の場で発表してきました。今年の森美術館で行われた飯山さんの展覧は、『美術手帳』にもインタビューされ、国際的にも注目されています。東京都人権啓発センター…
www.bbc.co.uk BBCの in Out Time で プラトンのアトランティスについて論じていて、その政治的な内容や技術史的な内容が非常に面白かった。プラトン全集の第十二巻で、ティマイオスは種山恭子が、クリティアスは田之頭安彦が翻訳している。もともとソクラテ…
先日の Tokyo College で英語の講演会が開かれた。二回予定されている Pandemic and Cleanliness に関する講演会の第一回で、藤本大士君や HungYin さんが優れた講演をした。私は “The Global Re-distribution of Health and Cleanliness Risks: the Cases o…
先日の Tokyo College で英語の講演会が開かれた。二回予定されている Pandemic and Cleanliness に関する講演会の第一回で、藤本大士君や HungYin さんが優れた講演をした。私は “The Global Re-distribution of Health and Cleanliness Risks: the Cases o…
2022年11月2日の16時から、英語でシンポジウムが行われます。主題は過去と現在の清潔と衛生の歴史と現在。若い俊英の学者の藤本大士君や Tsai HungYin さんと並んで、私は疾病に対応する手段の新薬品やワクチンが広まっていく過程について話します。ぜひご参…
Tokyo College is going to have a symposium on the age of pandemics. I will give a pandemic of modern medicines and vaccination with young and brilliant scholars such as Fujimoto Hiro and Tsai HungYin, who will talk about cleanliness and pu…
British Journal of Psychiatry に、ティモシー・ヤング先生が書かれた書物 A Medicated Empire: The Pharmaceutical Industry and Modern JapanMedicated Empire (2021)の書評を発表しました。日本が植民地であった台湾、朝鮮、中国などでアヘンを栽培した…
I have just published in the British Journal of Psychiatry a book review of Timothy Yang, A Medicated Empire: The Pharmaceutical Industry and Modern JapanMedicated Empire (2021. Yang’s book is an excellent historical book based on solid re…
昨日、廣川先生から梅毒に関する非常に優れた論文をいただきました。私は王子脳病院で患者の記録を観ていますが、梅毒による麻痺性痴呆が進行すると、当時は有効であったマラリア接種をしても、まったく効果がないことを実感します。永井荷風『濹東綺譚』と…
廣川和花先生から「明治後期~大正期日本の梅毒罹患と地域社会と地域社会ー栃木県塩谷郡喜連川病院の事例から」という論文をいただきました。国立歴史民俗博物館 研究報告 第235集に掲載されています。喜連川病院の過去の医療記録を見せていただき、そこから…
昨日のPublic Domain Review は多面体 (polyhedra) が芸術に取り込まれていった過程を描いたとても面白い記事で、思わず読んでしまいました。プラトン、アルキメーデス、ヴァザーリ、そしてエウクレイデス(ユークリッド)という著名な人々に、デューラーの…
2022年10月11日に、東大社会学の赤川学先生とケンブリッジ大学でオンラインの講演をいたします。時間は日本時間では午後の5時からになります。タイトルなどは以下の通りです。ぜひいらしてくだいませ! Manabu Akagawa (The University of Tokyo)The Great K…
On 11 October 2022, Professor Manabu Akagawa and I will give papers at the online seminar for historians of medicine at Cambridge. It will start at 5:00 PM for Japanese audience. Please visit! Manabu Akagawa (The University of Tokyo)The Gr…
青木歳幸先生から『天然痘との闘い III』を頂きました!今回は「中部日本の種痘」になります。青木先生のほかに、W. ミヒェル先生、海原亮先生、中野賢治先生がご論考を書かれています!
小川眞理子先生が20年前に訳されたロンダ・シービンガーの古典の再刊を頂きました!自分の青春時代を思い出す傑作です。ぜひお読みください!
永島剛先生から論文集をいただきました!歴史はなぜ必要なのか、改めて考えてみますね。
富山市の上原(かみはら)公子さま。ダウン症のお子様を持ちながら、家族の生活をできるだけ普通の生活に近付けようとしている方です。南アフリカ大使館で大きなパーティをして、マッギル大学の David Wright 先生、同志社大学の大谷誠先生をはじめ、多くの…
9月23日(金曜日)の午後5時半から7時半まで、東京大学ヒューマニティーズセンターの第82回オープンセミナーで、関東大震災と東大医学部第二外科 II という講演会を行います。赤川学先生が「東大医学部塩田外科『当直日誌』(1923) を読む」、私が「関東大震…