Entries from 2016-10-01 to 1 month

新国立劇場『ルチア』公演(2017年3月)のお知らせ

女性の狂気を描いたオペラの白眉である『ルチア』の公演。2017年の3月に新国立劇場で。本当に恥ずかしい話ですが、舞台で観るのはこれが初めてです。時間の余裕があれば、少し学術的なことも調べてから観ようと思っています。 新国立劇場Webボックスオフィス…

江戸時代の医師と階級

江戸時代の医師と階級制度について。士農工商の士と農工商の経界を跳び越すことができた数少ない職業の一つの医者であった。実際には医者はサービスや薬を提供して、それに対して報酬を得るサービス業・小売業であったが、商人とは異なるという強い意識を持…

種子島の伝統(日本野鳥の会の会誌より)

日本野鳥の会の会誌『野鳥』の今月の特集は種子島。もちろん鳥や生態系の話題が中心だが、種子島の郷土史家の鮫島安豊の「種子島の歴史・民俗」という文章も掲載している。生態系の話と歴史が共存し合体していくのは、非常にいい傾向だと思う。たしかにこの…

災害頻発性神経質、あるいは人格的危険階級

Burnham, John C. Accident Prone : A History of Technology, Psychology, and Misfits of the Machine Age. Chicago, Ill. ; London: University of Chicago Press, 2009. 平松、真兵衛. "工場災害の生物学的研究 特に 血液型と工場災害並に性向との関係に…

コンファレンスの演題募集 <測定と自己形成> 

2017年6月末にユトレヒトでコンファレンスの演題募集。<測定と自己形成>という興味深い主題です。 Call for Papers Workshop Histories of Measurement and Self-making. | H-Sci-Med-Tech | H-Net Call for Papers Workshop Histories of Measurement and…

日本におけるジェンダーと医学の歴史―シンポジウムのお知らせ

2016年11月1日に、アメリカのジョンス・ホプキンス大学にて、日本のジェンダーと医学の歴史のシンポジウムが開催されてます。オーガナイザーはホプキンス大のユミ・キム先生、スピーカーは、江戸時代の医療の歴史の研究者であるエヴァン・ヤング先生(ディキ…

江戸の医者における異なった格―三田村鳶魚より

江戸時代の医者、あるいは江戸の医者には、さまざまな格の違いが存在した。上からいうと、将軍の侍医である奥医者、将軍に謁見できるお目見え医者、患者の家に往診するときに長棒の籠に乗る乗物医者、最後が歩いて患家に行く徒歩医者(かちいしゃ)である。…

瀬戸内国際トリエンナーレ・大島ハンセン病療養所の展覧会評 (Medical History)

ハンセン病回復者の療養所がある香川県の大島。瀬戸内国際トリエンナーレに出展しています。大手前大学のハンセン病文学の研究者、キャサリン田中さんによる展覧会評が Medical History vol.60, issue 4 (2016) に掲載されました。 展覧会評はこちらです htt…

新国立劇場 『ワルキューレ』 

新国立劇場でワーグナー『ワルキューレ』を観る。曲も馴染みやすいし、リリカルな歌も数多く、ストーリーも緊密感があって、『指輪』4部作の中ではもちろん随一の人気作品であるし、オペラ全体の中でも、ワグネリアンでないオペラ愛好家に人気が高い作品であ…

『肥満のメタモルフォーシス』 ― ヴィガレロの新著のペーパーバック化

ジョルジュ・ヴィガレロはフランスの歴史学者。身体や健康を中心にした多くの主題の歴史を書き、日本語の翻訳も、『清潔(きれい)になる「私」』『強姦の歴史』『美人の歴史』『身体の歴史』(共著)など数多い人気の著作家。 彼の新作の英訳が『肥満のメタ…