Entries from 2017-06-01 to 1 month
雑誌 EASTS が、医学・生命科学の歴史と思想と社会の特集号を企画しています。特集号のエディターは、今年の4月から立教大学の教員となった高林陽展先生。9月30日締め切りと多少きつい日程ですが、ぜひご投稿ください。 雑誌については、以下のサイトを…
Oxford DNB: Lives of the week 今日のDNBは、19世紀の末に活躍した医師・動物学者・人類学者の グスタフ・イェーガー(Gustav Jaeger, 1832-1917) 。現在でもセーターなどで人気がある「イェーガー」の創設と関係がある学者である。 動物の体毛を使った洋服…
www.biwako-hall.or.jp 8月に東京の新国立劇場で「ミカド」の公演。「ミカド」 Mikado は、1885年に初演されたコミック・オペラである。19世紀末のロンドンで公演されていた「コミック・オペラ」「サヴォイ・オペラ」と呼ばれるジャンルの作品の中で、一番の…
DNBの「今日の人物」は19世紀末から20世紀に活躍した女性医師、メアリ・アン・デイコム・シャーリープ(旧姓バート)。1845年に生まれ、1930年に没する。ロンドンで法律を学んでいたウィリアム・メイソン・シャーリープに会い、結婚してインドに行く。そこで…
* Robertson, Jo. "Leprosy and the Elusive M. Leprae: Colonial and Imperial Medical Exchanges in the Nineteenth Century." História, Ciências, Saúde-Manguinhos 10 (2003): 13-40. * Oliveira, Maria Leide Wand-del-Rey de, Carla Maria Mendes, Ra…
ウェルカム・コレクションで、高校生向けくらいの感じの医学史の記事があって、とても参考になる。書いてある内容も面白かったのでメモ。 1853年にニュー・オーリンズで黄熱病の大流行があった。人口は15万人程度だったが、黄熱病の流行で死者だけで1万人が…
www.atlasobscura.com アトラス・オプスクラの記事「ハノイにおけるネズミ抹殺大作戦」を読んで、面白い部分をメモ。 フランスが支配していたインドシナの首都はハノイであった。素晴らしい街であったが、非常にネズミが多かった。1897年から1902年まで長官…
ウェルカム・コレクションの記事。20世紀中葉のコミックや映画などから非常に面白いイラストが使われている、必読水準の面白い記事。あと少し予習を入れて、一般教養の授業で使おうかとすら思っている。 『ワンダー・ウーマン』は1941年に連載が始まったアメ…
庭の花。バラが咲く時期が終わりました。次の花は、クレマチス。小さな花ですが、濃い赤が印象的です。
ただのアイデアのメモ。史実は何もないです(笑) 土居珈琲が6月のコーヒー豆セットに同封してきた文章を読んでいて、アメリカではコーヒーが無料で提供されるサービス品であった自体があったことを知る。土居珈琲の文章では、これだとコーヒーは量を重視す…
ツイッター経由で探した記事。「なんで休みなく働いている人が偉いの?」というタイトルにつられて読んでみた。大切なことだから書いておく。 多くの学者は、「世界で一番幸せな人物」になったことが人生で数回ある。すべての時間を注ぎ込んで、渾身の力を込…
全国ハンセン病療養所入所者協議会. 復権への日月 : ハンセン病患者の闘いの記録. 光陽出版社, 2001. 国立療養所菊池恵楓園入所者自治会. 壁をこえて : 自治会八十年の軌跡. 国立療養所菊池恵楓園入所者自治会, 2006. 国立療養所菊池恵楓園. 百年の星霜 熊本…
朝日新聞社. 『日米会話手帳』はなぜ売れたか. 朝日文庫. 朝日新聞社, 1995. 昭和20年に売り出して、3か月で300万部を売りきった、幻と伝説のベストセラーの『日米会話手帳』についての本を買った。多少の回想録と思い出などがついているが、やはり目当ては…
EASTSの最新号 である vol.11(2017), no.2. の実物が送られてきました。大道寺慶子さんが主著者である論文が掲載されています。1939年から41年にかけて中国の蘇州に新設された病院の歴史の研究。日本の医学、それも漢方医学が、帝国日本の医療的な先端として…
数年前までアメリカ国立医学図書館の歴史部門の責任者であった Michael Sappol 先生。来日して慶應でお話ししてくださったこともある。退職してスウェーデン(だったかな?)で悠々自適の生活を送られているとのこと。 サッポル 先生の新刊で、ドイツのカガ…
今日のOED英単語は adust. 意味としては過度に熱された、陽光で焦げたなど。もとはラテン語で中世フランス語を経て英語に。医学の体液論を経たらしく、体液が加熱されて焦げたという意味が第一の意味。どの体液でもいいが、胆汁に関して言及されることが一番…
www.atlasobscura.com Atlas Obscura から面白い企画。<静止した動画> cinemagraph の事例。波が全体としてはまったく静止しているのに、水はダイナミックに動いて奔流となっている、矛盾が生きたまま凍り付いたような不思議な動画。大きなインスピレーシ…
www.nikkei-events.jp 国立博物館で開催される「タイ 仏の国の輝き」 これは、できれば行こうと思っている。タイや東南アジアの仏像や古美術は、楽しそうな道楽だと興味を持ちながら、落ち着いて本を読んだり現物を見る時間がないまま、ほとんど放置されてい…
西丸四方. 彷徨記 : 狂気を担って. 批評社, 1991. 西丸四方は1910年生で2002年没。著名な精神病医であり、一族と先祖には精神医学者と小説家と精神病患者がぞろぞろいる、面白い一族である。祖父が島崎藤村、曾祖父は島崎正樹で藤村の『夜明け前』の主人公で…
大竹昭子『間取りと妄想』(東京:亜紀書房、2017) を読んでみた。研究上の非常にいいインスピレーション。「帯」の堀江敏幸の言葉もとてもいい。「家の間取りは、心身の間取りに似ている。思わぬ通路があり、隠された部屋があり、不意に視界のひらける場所が…
www.bbc.co.uk BBCの人気ラジオ番組 In Our Time ある主題を選んで、その問題について深い見識を持っている学者を3人選んで行われる鼎談。司会の Melvyn Bragg さんも上手だが、出てくる学者たちの多くが話が旨い。もちろん、常連の名人というのがいて、科学…