8月に東京の新国立劇場で「ミカド」の公演。「ミカド」 Mikado は、1885年に初演されたコミック・オペラである。19世紀末のロンドンで公演されていた「コミック・オペラ」「サヴォイ・オペラ」と呼ばれるジャンルの作品の中で、一番の成功作であろう。作品の内容の基本は、舞台を日本に設定して、当時のイギリスの政治を風刺するものであるとのこと。私は一度も観たことがなくて、イギリスで時々触れたコミック・オペラを観てみたいし、舞台が日本というのも興味ある。もちろん、ヴィクトリア時代のイギリス人がかなり勝手に想像した日本であって、色々なところで笑ってしまうだろうが、それを観てみたい。また、原作はもちろん英語だが、喜劇のオペラを英語を聴いて本当に笑うことができるかは、私にとっては大きな問題である。たぶんダメだと思う。しかし、今回の上演は、日本語に訳して日本人歌手が歌うという企画であるとのこと。もちろん原作とはかなり違う作品だけれども、これはこれで、どういうものかという興味がある。観ることができるといいのだけれども。