Entries from 2005-11-01 to 1 month

自然と社会

先週の研究会の話の続きである。ハーヴェイの本と並んで最も大きなインスピレーションになったのは、Joshua Lederberg の論文であった。1970年代までの感染症の制圧を、「ヒトの生物学的な脆弱性を、人間が持つ社会と文化によって克服してきた過程」と捉え、…

ポストモダン地理学

研究会の準備のために借りてきた本の柱の中にあった David Harvey の本を何冊か読んだ。翻訳で『ポストモダニティの条件』、特に空間の時間の経験を扱った第三節、それから Justice, Nature and the Geography of Difference (1996) を読む。 今回の準備をし…

ミシェル・フーコーのヘテロトピア

昨日水曜日は、私が事務局をしている研究会で、私が話すことになっていた。秘書がコピーしてくれた論文が山をなし、借り出してくれた本が机の上に柱のようになっていた。かなりの体積をもったそれらの文献をとにかく読み散らかしてアイデアをかき集め、話の…

下水道と衛生の比較史

アメリカの学会での発表を綱渡りで終えて火曜日に帰国。これを乗り切れば状況は少しは良くなるかと思っていたが、予定を確認したら、むしろこの1-2週間の修羅場は深まっている。そんな中、色々差し迫った仕事があるが、半ば自暴自棄で世紀転換期のシカゴとマ…