『ダウン症の歴史』パーティーで思ったこと /大谷 誠(同志社大学) | 医学史と社会の対話
ダウン症の歴史を軸にして、イングランドの精神医療の歴史を研究したデイヴィッド・ライト先生は、著作は日本語に訳され、しばしば来日しています。ライトの著作の訳者であり、ご本人もイギリスと日本のダウン症の歴史などを研究しておられる大谷先生による記事を二つ。ぜひお読みください!
『ダウン症の歴史』パーティーで思ったこと /大谷 誠(同志社大学) | 医学史と社会の対話
ダウン症の歴史を軸にして、イングランドの精神医療の歴史を研究したデイヴィッド・ライト先生は、著作は日本語に訳され、しばしば来日しています。ライトの著作の訳者であり、ご本人もイギリスと日本のダウン症の歴史などを研究しておられる大谷先生による記事を二つ。ぜひお読みください!
日本精神医学史学会の第22回が西南学院で開催されます。年月日は2018年11月10日と11日。特別講演、会長講演、二つのシンポジウムは以下の通りです。
特別講演
Emmanuel Delille (フンボルト大学)
「制度的収蔵資料とエゴ・ドキュメントー精神医学史のインターナル/エクスターナル・アプローチのアーカイブによる超克のために」
会長講演
北垣徹(西南学院大学)
「動物磁器論から催眠論へ―メスメル、ピュイゼギュール、ベルネーム」
シンポジウムI
「精神医療史とアーカイブズ―診療録等の保管と研究利用の現状」
後藤基行(日本学術振興会)、高林陽展(立教大学)、廣川和花(専修大学)、中村江里(日本学術振興会)、清水ふさ子(慶應義塾大学)
シンポジウムII
「狂気内包性思想をめぐってー哲学、宗教、芸術」
内海健(東京芸術大学)、大澤真幸(社会学者)、加藤敏(小山富士見台病院)
また、後藤君が中心になって、九州大学医学部や『ドグラ・マグラ』に関係があるものの展示も行うとのこと。「医学史」という学問を、どのディシプリンの誰が行うかなど、さまざまな意味で重要な学会です。みなさま、ぜひ訪れてください!
Barnett, Richard 京子 中里. 描かれた病 : 疾病および芸術としての医学挿画. 河出書房新社, 2016.
Barnett, Richard 京子 中里. 描かれた手術 : 19世紀外科学の原理と実際およびその挿画. 河出書房新社, 2017.
Barnett, Richard 描かれた歯痛 : 白と黒、および神経からなる歯科医療挿画. 河出書房新社, 2018.
平凡社. 日本史モノ事典. 新版 edition, 平凡社, 2017.
平凡社. 世界史モノ事典. 新版 edition, 平凡社, 2017.
日本史モノ事典と世界史モノ事典は、手元にあるといい。どちらも医学や医療に関してはほとんど載せていないが、何かを調べてはふと熱心に読んでしまう。それと少し似ていて、医学史のモノ事典というか、人体とモノの事典とでもいうのが、河出書房新社から連続もので出ている Richard Barnett の三巻本である。これが日本のフォーマットに載せた医学史かなという気がしている。絵がいっぱいある面白い画集とたくさんの歴史情報ですよ。
日本で女性が軽視されている重要な指標が、女性評議員や女性重役の数が少ないことを上げるのが一般的である。エコノミスト・エスプレッソによると、G7の諸国家で比べると非常に低い。日産やトヨタが女性の社長や重役を雇用したとのニュースが入り、安倍首相が女性が「輝くため」のとか稚拙な言葉を使っているけれども、サウジアラビアとかそういう国家と同じくらいである。
それはわかっているのだけれども、いつも見る日本が異質に低いグラフを見ていて、フランスとイタリアというラテン系が高く、ドイツ、イギリス、アメリカ、カナダといったイギリス・ドイツ系列が低いということに気がついた。フランスはドイツのほぼ2倍ですよ。これはいったいなぜなのだろう?
もっとも、日本はフランスの8分の1、ドイツの4分の1と、悲しいくらい低いことに目が行くのは事実なのですが(涙)