2023年度・東京大学大学院「死生学」の入試説明会のご案内

私が教員をしている東京大学・人文社会系大学院・死生学応用倫理で、7月17日12時から入試説明会を行います。オンラインになります。

以下のサイトから「死生学応用倫理」をクリックして、その中で事前申し込みをしてください。

生命倫理学を学びたい方々はもちろん、それを密接に関係する医学史を研究したい方、医学史の視点を参照したい方、どうかご参加くださいませ。

 

www.l.u-tokyo.ac.jp

 

2023年度大学院人文社会系研究科冬季入試説明会

――死生学応用倫理専門分野――

(a)日時:2022年7月17日(日)12:00〜13:50  

(b)開催方法:ZOOMを用いたオンライン開催(オンラインのみ)

(c)「事前申込制」「当日参加可(事前申込不要)」の別:事前申込制

(d)事前申込の方法:下記のグーグルフォームから登録してください。 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSejeoYk5DwUjcXvwfqQXIxX98papCNy1hSg6ea0 wktueAr7zA/viewform

事前申込締切日時:7月15日(金)17時

事前登録締切時間を過ぎますと「参加用ZOOMリンク」が登録アドレスへ送信されます。数時間経っても届かない場合はメールでお問い合わせください。

(e)問合せ先:死生学・応用倫理センター メール:dalspe(at)l.u-tokyo.ac.jp ※(at)は@に入れ替えてください。

 電話:03-5841-3736(11:00-16:00(火休))

ホームページ:http://www.l.u-tokyo.ac.jp/dalspe/

入試説明会プログラム

1.死生学応用倫理専門分野について―スタッフ紹介―  

2.死生学について  

3.応用倫理について

4.死生学応用倫理専門分野の教育方針(ディプロマ・ポリシー)と開設科目―授業紹介―

5.死生学応用倫理専門分野大学院入試の選考基準(アドミッション・ポリシー) 

6.修士課程、博士課程大学院入試の概要―専門問題の例―

7.受験に向けた勉強方法―死生学と応用倫理の参考書―

8.質疑応答 

ペスト(黒死病)の起源がかなり分かってきました!

www.smithsonianmag.com

 

www.nature.com

 

黒死病と呼ばれる第二のペストの巨大な波。いつヨーロッパに広まったのかという問いに対しては、1347年にクリミア半島の港町カッファにおける籠城戦から、ジェノヴァの商船が感染して、シチリアなどの港町に感染したと言われている。もちろんその前はどうだったのかだろうという疑問があり、私は答えられなかった。

Smythonian Magazine の今日の記事、そしてそのもとである Nature の記事で、かなりの前進があった。1347年よりも10年近く前に、現在のキルギス共和国の北部 (northern Kyrgyzstan) の村で死亡した患者の歯の骨のDNA検査をしたところ、ペストにかかったことが明らかにされた。年代は1338年と1339年、場所はシキク・クルという内陸湖の周辺にある村 Burana などである。それらの村で急激な死亡の増加が1338年にあり、患者の墓に疫病で死んだという記述があるとのこと。

 

Nature からの黒死病のなどの図版です

 

 

函館市立病院で毒ガス攻撃を受けた時の演習のフィルムが見つかりました!

 
20世紀の前半の医学になると、フィルムが比較的頻繁に見つかるという印象を持っている。まだ公開にはいたらないが、大きな病院などでは、そのようなものと出会う。色々なヴァージョンがあり、その一つに、毒ガスの利用がある。第一次世界大戦のヨーロッパの戦線で毒ガスとして化学兵器が大規模に用いられ、130万人の負傷者、死者は10万人に迫る被害が出ていた。これに関しては、数多くの学術書や論文が書かれている。
 
日本軍も毒ガスの開発と防御に非常に敏感であった。1918年の末には、動物を用いてすでに実験をしたという新聞記事があった。その後も、多くの書物、新聞記事、実践が行われていた。これに関しても、かなりの学術書や論文などが書かれている。
 
その中で、日本が毒ガス攻撃を受けた時にどのように対応したらよいか演習をするというフィルムが函館市立病院で見つかった。病院のスタッフが、毒ガス攻撃にどのように対応するかを演習したフィルムである。取材に答えて、事実と想像力の双方において大きなインパクトがあるフィルムだった。それに関する NHK函館の報道が今週の木曜日まで公開され、8月に函館で公開されるとのこと。
 
病院のアーカイブは色々な意味で豊かさと可能性を持っている。毒ガスに対する演習など、きっと多くの病院の倉庫で眠っているのではないかと思う。それを発見し、その市の医療と科学、そして政治経済文化社会などを分析して優れた論文が書かれるだろう。また、学生で、そのような指導を希望する方は、ご一報いただければ。
 
 

函館市立病院で毒ガス攻撃を受けた時の演習のフィルムが見つかりました!

 
20世紀の前半の医学になると、フィルムが比較的頻繁に見つかるという印象を持っている。まだ公開にはいたらないが、大きな病院などでは、そのようなものと出会う。色々なヴァージョンがあり、その一つに、毒ガスの利用がある。第一次世界大戦のヨーロッパの戦線で毒ガスとして化学兵器が大規模に用いられ、130万人の負傷者、死者は10万人に迫る被害が出ていた。これに関しては、数多くの学術書や論文が書かれている。
 
日本軍も毒ガスの開発と防御に非常に敏感であった。1918年の末には、動物を用いてすでに実験をしたという新聞記事があった。その後も、多くの書物、新聞記事、実践が行われていた。これに関しても、かなりの学術書や論文などが書かれている。
 
その中で、日本が毒ガス攻撃を受けた時にどのように対応したらよいか演習をするというフィルムが函館市立病院で見つかった。病院のスタッフが、毒ガス攻撃にどのように対応するかを演習したフィルムである。取材に答えて、事実と想像力の双方において大きなインパクトがあるフィルムだった。それに関する NHK函館の報道が今週の木曜日まで公開され、8月に函館で公開されるとのこと。
 
病院のアーカイブは色々な意味で豊かさと可能性を持っている。毒ガスに対する演習など、きっと多くの病院の倉庫で眠っているのではないかと思う。それを発見し、その市の医療と科学、そして政治経済文化社会などを分析して優れた論文が書かれるだろう。また、学生で、そのような指導を希望する方は、ご一報いただければ。
 
 

光平有希先生から『ポップなジャポニカ、五線譜に舞う』を頂きました!

光平有希先生から新刊の『ポップなジャポニカ、五線譜に舞う』(2022)を頂きました。日本文化研究センターが所蔵する大衆音楽楽譜(いわゆるシートミュージック)で表象されている日本らしさを示す画像を紹介した素晴らしい書物です。一冊お手元に置いてください!

光平先生は 2022年の9月に発売される History of Psychiatry の 近代東アジアの特集号に、呉秀三音楽療法などを英訳して掲載しています。日本語だけでなく、英語でも業績を積み重ねている若き俊英です。それだけでなく、5年ほど前に、松沢病院でピアノ弾かれ、野澤徹也先生の三味線と共演した講義もぜひご覧ください!

 

igakushitosyakai.jp

 

 

 

 

History of therapeutic uses of placenta in Japan

A few weeks ago, Mika and I had a walk around our Nishikata apartment. It was a bright Sunday morning, and people starting to get up slowly for a cup of coffee. We went to the Sendagi area and visited Nezu Shrine by chance. There we found the place of the burial of the placenta of one of the Shoguns of Tokugawa. The placenta has had a long, intriguing, complicated and ethically ambivalent history in Japan and perhaps China and Korea. I have started to read some books and papers, which are really fascinating. It is an encounter of my new small research. 

 

 

 

 

河本先生から『ダ・ヴィンチ・システム』を頂きました!

河本英夫先生という偉大な学者がいて、多くの人々が敬愛しています。彼が書いた膨大な書物に新たに加わった『ダ・ヴィンチ・システム』という一冊を送ってくださいました。私は、歴史上の最も偉大な人物を上げろと言われたら、ほぼ何の迷いもなくレオナルドを上げます。河本先生の優れた分析を、唸りながら拝読すると思います。どうもありがとうございます!