Entries from 2014-06-01 to 1 month

「届きました!9万人の​声」

都議会のヤジに関する署名を募った Change.org を通じて、「届きました!9万人の​声」というタイトルのメールをいただきました。 都議会キャンペーンに賛同していただいた皆様 こんばんは。ニュースでの報道をご覧になったと思いますが、23日午前、都議会自…

医療・科学・テクノロジー:人類学と人間科学複合領域の対話

7月12日に慶應三田で以下のシンポジアムが開催されます。 慶應義塾大学 論理と感性のグローバル研究センター 国際シ ンポ ジウム 医療・科学・テクノロジー:人類学と人間科学複合領域の対話 日時:2014年7月12日(土)9:50~17:30 場所:慶應大学三田キャン…

世紀転換期イギリスの医学における「ジェントルマン」という社会的階層

Lawrence, Christopher “Incommunicable Knowledge: Science, Technology and the Clinical Art in Britain 1850-1914”, Journal of Contemporary History 20(1985), 503-520. 19世紀末から20世紀にかけてイギリスの医学が科学、特に実験室の医学をどのよう…

ベルナール『実験医学序説』

クロード・ベルナール『実験医学序説』は、医学や生物学のみならず、エミール・ゾラの自然主義の文学や、哲学者たちにも大きな影響を与えた。岩波文庫の三浦訳は、1938年初版だから、一度の改訳を経て都合80年続いた訳書である。実験医学、生物を対象にした…

古代の科学・医学の比較史

Geoffrey Lloyd and Nathan Sivin, The Way and the Word: Science and Medicine in Early China and Greece (New Haven: Yale University Press, 2002) 異なった地域を比較する共同研究の一つのお手本を提供してくれる書物である。主題は古代のギリシアと中…

ロジャ・クーター先生と日本の研究者によるワークショップ

来週はロンドンから招聘したロジャ・クーター先生と、日本における医学史・科学史・科学哲学・STSにおいて重要な仕事を発表してきた研究者を中心とした一連のワークショップが東京と京都で開催されます。一連のワークショップの主題は、近現代の医学・医療の…

「鞭打ち症」の研究

「鞭打ち症」という言葉がマスメディアに取り上げられ、1967年(昭和42年)4月には慶應医学部・病院が精神神経科外来に「鞭打ち症外来」を設置した。その中で行われた難治例の鞭打ち損傷慢性患者の研究。 鞭打ち症や鞭打ち損傷というのは、自動車交通事故の…

「患者」vs「ヘルスケアの消費者」

1980年代から、患者 patient という言葉の同義語として、ヘルスケアの消費者 health-care consumer という語が用いられている。この語は医者に不人気である。ちなみに医者の同義語は health-care provider である。この語は市場原理主義が作り出したものでは…

昭和戦前期の大阪の女給

大林宗嗣『女給生活の新研究』(1932)『近代婦人問題名著選集 社会問題編 第三巻』五味百合子監修、西村みはる解説(東京:日本図書センター、1983) カフェーの女給は大正末期から急激に増加した職業婦人の一形態であるが、この論考は昭和5年に大阪で調査…

『短編で読むシチリア』より

夏に学会でシチリアに行くので、シチリアに関連する作品をぼつぼつと読んでいる。その中で武谷なおみ編訳『短編で読むシチリア』に収録された三つの短編。フェデリーコ・デ・ロベルト「ロザリオ」、ジョヴァンニ・ヴェルガ「ルーパ」、ルイージ・ピランデッ…