ハリー・ポッターと死の秘宝

 ハリー・ポッターの最終巻の結末だけ読む。文献は、J.K. Rowling, Harry Potter and the Deathly Hallows (London: Bloomsbury, 2007).

 土曜日から日曜日にかけての世界中のブログは、ハリー・ポッターの最終巻についての記事で埋め尽くされただろう。本を予約して買ったり、書店に走った人なら誰でも、周りの人にその結末を伝える興奮を経験できた。私の家のディープなハリポマニアの娘は、「○○が死んだ」「△△は無事」「××は死んだ」と電報のようなメールを友人たちに打っていた。

結末部から、一節だけ訳してみました。 結末をまだ知らない人で、自分で読むまでこの作品について一切知りたくないという方は、読まないでください。 でも、ストーリーについての重要なヒントがない部分ですよ。  



ヴォルデモートは杖を高く掲げた。頭はまだ片方に傾げられていて、まるでこれから何が起きるのかと好奇心をもっている子供のようだった。ハリーは、その赤い目をじっと見つめて、その「何か」が、いますぐに起きればいいと思っていた。彼がまだ自分の足で立っていられるうちに。彼が自制心を失う前に。彼が恐怖で壊れてしまう前に。

 ハリーはヴォルデモートの口が動くのを見た。緑の光がひかって、そして全てが消えた。

 (「再び、森で」p.564)