今日は無駄話。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ集を、少しずつ聴いている。Penguinの『クラシック音楽レコード・ガイド』や、古いグラモフォンのガイドやを見て、ヴィルヘルム・ケンプとヴィルヘルム・バックハウスを買った。全曲だからそれぞれ8枚ずつあるけれども、アメリカから直接買ったので安かった。
よく音楽評を読むアメリカのピアニスト・音楽評論家のチャールズ・ローゼンが、ベートーヴェンのピアノ・ソナタの解説書を出していることを知ったので、アマゾンで取り寄せてみた。楽譜もたくさん入っていて、かなり具体的な音楽に突っ込んで書いてある本で、「練習すればベートーヴェンのソナタを弾ける」くらいの人を念頭に置いて書かれているのだろう、私にはちょっと水準が高すぎたけれども、分かる部分を拾いながら読み、演奏を聴いてから、音楽辞典を引きながら丁寧に読むと、ああ、あの部分はこういうことなのか、と納得する。学生になった気分ですね(笑)
で、このローゼンが、19世紀のロマン主義文学と狂気についての本まで書いていることを知って大変驚く。音楽を論じるのと同じくらい、文学と狂気を論じるのもうまいのかな。