大門正克『日本の歴史 15 1930年代から1955年―戦争と戦後を考える』

大門正克『日本の歴史 15 1930年代から1955年―戦争と戦後を考える』(東京:小学館、2009)
16冊構成の「日本の歴史」の新しい通史の、戦前から戦後までを論じた書物を読む。よくお名前を目にする大門先生の書下ろしで、人々の「生存」の歴史ということで、医療や病気に注目した記述が多くて、日本における医療の歴史の伸展に目をみはる。日本史の学部や大学院で教育を受けた研究者が医療の歴史に興味を持つときには、このような形に問題を析出して興味を持つのかということが分かった。