オオタカと「蒼」という色

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日本野鳥の会の南富士支部の会報「さえずり」の記事より。

 

オオタカ」というタカを時々観ることができる。敏捷で人気があるタカの仲間であるが、名前に反して、これが大きい訳ではない。タカの中では小さい方であり、トビの半分くらいしかない。なぜだろうなと思っていたら、これはもともとは「アオタカ」と呼ばれていて、それが訛って「オオタカ」になったという。

「アオタカ」というなら、どこかが青いのか。オオタカカワセミルリビタキのようなきれいな青色があるのか。もちろんそんなことはない。「さえずり」の記事はもちろんそこもきちんとフォローしていて、「アオ」といっても、「青」ではなく「蒼」であり、「蒼」は灰色のことであるという。漢字で書くと「蒼鷹」であるという。灰色の鳥の意味のアオタカからオオタカへ、そこで「大きい」という意味との混線が生じている。議論の筋は、とりあえず了解です(笑)

漢和辞典で「蒼」を引くと、実は二種類の色の意味がある。「蒼天駆ける日輪」は、もちろん青い空の話であって、灰色の空の話ではない。しかし、三番目くらいの意味に「灰白色の」という意味があり、白髪の頭のことを蒼と表現している。ここにいたのか、オオタカの灰色は(笑)

ただ、写真を載せたけれども、腹の色が白いことから「アオタカ」になったのかと開き直って聞かれると、そこもちょっと分からない。