巨人の星、ターザン、ヨガ

幼いころから今までのエクササイズのモデルが変わっている。一番幼い頃から高校生くらいの時期が巨人の星、大学生から大学院生がターザン、そして現在はヨガになった。変わったのか加齢の結果なのか、それともまったく変っていないのか、よくわからない。
 
幼い頃のエクササイズは、家の長い坂道をうさぎ跳びで一人で黙々と練習する時間だった。1964年の東京オリンピックに影響されたのかもしれないし、巨人の星かもしれないし、サインはVかもしれない。家でやることは、読書か、ピアノの練習か、うさぎ跳びの三つだった。読書は大好きで、ピアノの練習は人格が崩壊したので、うさぎ跳びはかなり好きだった。体育で走ることは得意だったし、高校ではテニス部のキャプテンをして郡大会で優勝したりした。巨人の星の時代である。
 
大学生から大学院生の時代がターザンで、これはうさぎ跳びと重なる部分がある。ターザンという雑誌がエクササイズを宣伝していて、色々なことを一人でやった。腹筋とかそういったものをやったり、夜中の運動場でサッカーボールをけりながら時間を計ってみたりした。自分でもよくわからない時期である。
 
最近の新しい転換がヨガである。私はこれまでヨガをやらなかった。周囲のいろいろな人たちが影響されて、ヨガっぽいことを、音楽をかけたりDVDをかけたりしてやっていたのだけれども。やらなかった大きな理由はインドの運動だからである。インドはスポーツが弱い。オリンピックのメダル数で見ると、世界で一番弱い国ではないかと思う。人口比で考えるとスポーツが弱いのはもちろんだし、それを忘れても不思議になるくらい弱い。50代になってオリンピックがどうのこうのと言っているほうがバカであるのもその通りだが(笑)、インドのエクササイズという概念がよくわからなかった。やるようになった大きな原因は、1960年代の新しい健康やスピリチュアリズムやインドとは無関係なヨガという概念を知り始めたからである。これを体でやると、20世紀中葉の医学史がよりわかるからである。そう考えると、50代のヨガは、幼年の『巨人の星』の中での孤独なうさぎ跳びと全然動機付けが変わっていないというか、むしろ悪化したのかもしれない(笑)