ケタミンというドラッグとうつ病治療薬

薬品の中で伝統薬品や民間薬品よりも難しいのが、合成された薬品で、服薬して精神的な効果を期待しているものである。メスカリンやLSDヒロポンなどがそれの始まりで、それから数えきれないほどのドラッグが現れている。合成できること、色々な効果を考えられることがあって、20世紀の中葉から次から次へと生産された。合法なもの、非合法なもの、処方があれば入手できるもの、小さな実験室で作ってそのあたりで売っているものなど、多くのものがある。医師やアーチストや哲学者など、多くの人々が用いていた。ハクスリーやミショーの作品は熱心に読んだり見たりした。ことに医師がこの手の精神薬物を乱用していたことは、1930年代の東京の精神病院を見ているととてもよく分かる。中毒ー入院ー治療ー退院ー外でまた用いて中毒ー再入院という医師の被害が非常に多い。
 
エコノミストエスプレッソが、このケタミンが処方に基づいたものになったという記事を載せ、ケタミンを知らなかったので調べてみた。発見は1962年。まずは動物で実験して、囚人相手に実験をして、ベトナム戦争では1970年代に麻酔剤として用いられた。1970年にはクラブ・ドラッグとして流行した。現在のアメリカでは、医者がある分量を処方すればうつ病の薬として使うことができるということ。中国やインドが生産地であるとのこと。