スカーレット・ヨハンソン

タイトルからもわかるように、飛行機の中で観た映画について無駄話。

ドイツへの出張でルフトハンザに乗った。新型のピカピカの飛行機でスペースも広くて快適だった。音楽もクラシックが充実していて、ヘッドフォンもよかった。Yuja Wang という初めて名前を聞く中国人の若いピアニストのスカルラッティストラヴィンスキー(『ペトルーシュカ』)に聞き惚れた。

なによりも、スカーレット・ヨハンソンの映画『アイアンマン2』がとてもよかった。いや、正確に言うと、映画は典型的なくだらない話で、「アイアンマン」(鉄人28号とかガンダムみたいなものを考えるといい)になるバトルスーツを開発した会社の社長が、死んだ父親の愛を確認し恋人を見つけるというストーリーだけれども、それはどうでもいい。輝いていたのはヨハンソンだった。彼女の役どころは、その会社の秘書だけれども、実はFBIのエージェントという設定で、秘書としては、体の線がくっきり見えるワンピースを着て有能に仕事をこなすメイル・ファンタジーがそのまま結晶したような女性で(笑)、FBIの仕事をするときには、黒いキャットスーツを着たカラテの使い手になって悪者たちをばたばたとなぎ倒す。どちらも説得力があった。映画館で上映したときには、彼女が活躍するシーンでは、暗い館内に中年男性たちのうめき声とため息が交錯したことだろう。

他の映画は、ディズニーの実写映画の『ペルシャの王子-時の砂』もよかったし、リドリー・スコットの『ロビン・フッド』もよかった。マリアン役のケイト・ブランシェットが、鎧を着て騎乗してドーヴァー海峡で戦うシーンがあって、『エリザベス』でもそうだったけれども、とても似合っていた。