インフルエンザ

新着雑誌から、1889-93年のインフルエンザのパンデミーについての研究。Honigbaum, Mark, “The Great Dread: Cultural and Psychological Impacts and Responses to the ‘Russian’ Influenza in the United Kingdom, 1889-1893”, Social History of Medicine, 23(2010), 299-319.

この感染症についてのニュースの伝搬が急速に広まったことが、恐怖に新しい形を与え、病気に新しい理解を与えたという、コアにおいてとても面白い部分を持っている洞察。過労と心配は神経衰弱に代表されるような現代の病であり、それらがインフルエンザの原因だと考えられた。世紀末の「スピード」に対する不安が、インフルエンザがその時代の精神を反映するカメレオンのような性質を持っている。