Briggs, C. L. (1986). Learning how to ask : a sociolinguistic appraisal of the role of the interview in social science research. Cambridge, Cambridge University Press.
学術振興会に新しい共同研究が採択された。医学史の現代的な意義を探る3年間のプロジェクトで、最終的には、メンバーの論文集を編集することになるだろう。私自身の研究は、現代の芸術が精神医療の歴史に取材して作品を作ることの意義を問うものである。2014年に代官山のギャラリー waitingroom で個展をされた飯山由貴さんの作品についての研究が一つの中心となる。その waitingroom のギャラリストの芦川朋子さんにお話を伺うために、同僚の医療人類学者の北中淳子先生にアドヴァイスを頂いて、この書物のイントロダクションを読んだ。確かに名著であると思ったし、これからもいくつかのインタビューを予定しているので、一冊購入した。
こっそり告白すると、何か準備をしなければと思って、発作的に阿川佐和子さんの『聞く力』を読んだ。もちろん気楽に読めていいことが書いてある良い本であるが、もちろん学術研究の参考文献にはならない。しかし、この問題を知るには、良い学術書を読まなければならないということを分からせたのは、阿川さんの優れた一般書であることも書いておく。