Social History of Medicine 29_3 (August 2016) の目次が公開。今回も面白い記事が多い。17世紀から19世紀のロンドンで死因を確定する仕事をしていた女性の「サーチャー」の研究。18世紀ブラジルのミナス・ジェライス州で、アフリカから輸送されてきた奴隷などが魔術的な医療を行って、カトリック教会と対立しながら、アフリカ、アメリカ=インディアン、ヨーロッパが混交した民間医療を作ったこと、20世紀イングランドの医学的関心による移民制限、19世紀の白人の女性で黒色の斑点が顔に多く現れた「奇形」について、そして第二次大戦期の戦争神経症に対する理学療法について。そのような論文に加えて、新刊の書物の書評が22点掲載されています。