インターメディアテクとその絵葉書とアフリカ美術

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東京駅の元中央郵便局の建物に、東大総合博物館が都心向けの支部「インターメディアテク」を出している。アカデミックなアイテムをたくさん並べている面白い空間である。たまたま、博物館ではなくインターメディアテクで展示されているものに関して、雑誌の特集号の表紙で利用するための申請や調べ物をする理由があって、二日ほどインターメディアテクに通った。主に研究者の方に話を聴いたりするなどで、大変勉強になった。絵葉書も充実しており、大きな奇形の手のレントゲン写真や、18世紀のウプサラ大学の解剖学教室の絵葉書など、どれも奇妙で美しい。

私が嬉しく意外だったのが、アフリカの仮面や彫像などを非常に多数入れていることである。これは現在協力しているパリのケ・ブランリ・ジャック・シラク博物館のアフリカ芸術の巨大なコレクションなのか、それとも20世紀前半の東大が実際にアフリカの彫刻などを持っているのか、ちょっと分からなかった。でも、展示されている多くのアフリカの彫像や仮面が、どれも素晴らしかった。東京駅の目の前の建物にアフリカの彫刻が並ぶというのは、世界の大都市が持つ力をつくづくと感じる出来事であり、東京が世界都市になっていることを実感した。