エコノミストの特集記事が、海洋に対する盲目の問題を扱ったもので、とてもいい記事だったのでメモ。20世紀の後半からだろうと思うけど、環境問題への感受性は高まっている。しかし、この多くが陸上の可視的な環境に対する感度である。水面下で見えない部分に属する海洋の汚染について、私たちはいまだに感度が低い。海洋への廃棄物の投棄の規制はまだまだ色々な意味で甘い(らしい)。今世紀の中葉には、重量で図ると魚よりもプラスティックの方が多くなると予想されている。また、海洋の汚染や保全を管理することが難しい。太平洋に面している国が、いったいいくつあるのやら。
海洋の汚染だけでない。東京ガスの土地の地中の汚染や国有地の地下の汚染。現在の日本の大きな政治的な醜聞が、いずれも見えない部分での汚染にかかわっている。その実態を調べ、将来的な対策を考えるという難しい仕事をしている優れた学者たちが、日本の大学であれば必ずいるだろうと思っている。