ベスレム精神病院・こころの博物館における「メランコリー」の展示

museumofthemind.org.uk

 

先週の合評会のあとで少しお話をした時、ベスレム精神病院の「こころの博物館」Museum of the Mind をご存知ない方がいらした。たまたま「憂鬱の解剖」という新しい展示の広告が出たこともあり、お知らせ。

これは17世紀のロバート・バートンの『憂鬱の解剖』Anatomy of Melancholy という書物にちなんだ展覧会の名称である。バートンを専門とする英文学者の講演も行われる。18世紀のジョージ・チェイニィが富裕な層がなる「イギリス病」と呼ぶ神経論や、16世紀のスペインのキリスト教におけるメランコリーの取り上げなど、面白い講演と合体している。背景に理系と技術の発展があり、それと並行して文系の学術的な専門家の育成があり、それから30年か50年ほどすると、文化はこのように成長するということだと思います。