超高価な薬品開発を透明化する問題

www.economist.com

 

エコノミストの記事で、最先端で超高価な薬の問題を論じていて面白かった。超高価な薬品の価格がどうしてそうなるかを公に明らかにする透明性の要求の問題である。
 
先進国で問題を起こしている高価な薬が問題となっている。イングランドでは嚢胞性繊維症 cystic fiblosis というヨーロッパに多い遺伝性の疾患の薬品、アメリカでは糖尿病に対するインシュリン、オランダではがん免疫療法の薬などである。ひと月に200万円以上も掛かるケースがある。このような問題が、WHOの総会である世界保健総会 World Health Assembly で議論される。ユニバーサル・ヘルスケア(国民皆保険)、抗菌薬に対して強い抵抗力を持つ病原体、気候の変化が健康に対して持つ影響、コンゴでのエボラウイルスの広まりなど、多くの問題がある中で、比較的豊かな国にとっては非常に大きな問題である。
 
記事によれば出発点はイタリアで、厚生省の大臣が製薬会社に価格と R&D をすべて公開するように要求し、製薬会社が抵抗を示していることが始まりとのこと。アメリカではすでに透明化が定められているとのこと。一方でイギリス、ドイツ、デンマークといった強力な製薬会社を持つ国としては、より国は製薬会社により融和的であるとのこと。