ベルギーのゲント市に位置するジスラン博物館 (Museum Dr Guislan ) の新しい展示のお知らせ。タイトルは Unhinged: On Jitterbugs, Melancholics and Mad-Doctors だから、きっと展示自体も楽しく大混乱しているものかと思う。
Jitterbugs という単語は私は知らなかったが、1940年代に大流行した速く活発なダンスのこと。アメリカのフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースが映画で素晴らしいダンスを披露していた時代に流行していたとのこと。アメリカ人がこの時期に熱狂していたダンスは、さまざまな文化的な重層がある。非常に強固なプロテスタント系の宗教を軸にしていたアメリカ合衆国が、幾つかのそれを破壊して新しい何かを作っていく運動を見せていて、そこにはダンスの力があった。精神医療の歴史の中にダンスがかかわっていてもまったく不思議ではない。日本の精神病院でも「歌」が非常に重要な要因である。その気になって症例誌を読み直すと「ダンス」が登場するのかもしれない。