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シッダ医学の脈診

Daniel, E. Valentine, “The Pulse as an Icon in Siddha Medicine”, in The Varieties of Sensory Experience: A Sourcebook in the Anthropology of the Senses, Devid Howes ed., Toronto: University of Toronto Press, 1991, 100-110.

 

インドの「シッダ医学」の脈についての論考。インドにはアユルヴェーダ、ユナニと並んで、シッダ医学という学派があり、これらが伝統医学の三つの大きな体系である。病気は三つの体液である、胆汁 (bile)、 気 (wind)、粘液 (phlegm)のバランスの失調に由来すると考えられ、このバランスの乱れは脈に現れるから、医者は脈診を通じて体液のバランスの失調を読み解かなればならない。医者は、三本の指を患者の手首の別々の箇所に置く。人差し指を患者の手首の内側、中指を患者の人差し指の下、薬指を患者の中指の下におく。これらの三か所での脈診は、それぞれが、どの体液が優勢か劣勢かを教えてくれる。体液によってペースが違うらしく、医者の人差し指が教える胆汁は鶏の歩行の、中指は気でカエルの跳躍のような、そして薬指は粘液で蛇が這うようなペースであるという。この情報を用いて体液の乱れを読み取り、病気を診療するという。

この程度のことを知っておいても、あまり意味があるとは思わないが、とりあえず目を通してメモだけしておく。