陽成天皇と<変成男子>?

歌舞伎座の会員誌である「ほうおう」を読んでいて、『雷神不動北山桜』(なるかみふどうきたやまざくら)の見どころを読んでいたら、いきなり変成男子に出会ったのでメモ。手元にある『歌舞伎手帖』も見たが、この件については何も書いていなかった。

この話はもとは1742年に初演。そこで背景の重要人物の陽成天皇はもともとは女として生まれるはずだったが、女を変えて男になった<変成男子>であったという話である。その行法を行ったのは、鳴神上人である。安倍清行が、陽成天皇の異母兄である早雲が天皇になるとよくないから、本来女子として生まれる陽成を男にする行法であった。

陽成天皇平安時代前期の9世紀末に皇位にいた。Wikipedia を読んだけれども、私の知識がなさすぎて、そこに書いてあることと変成男子との関係がまったく分からない(笑)また、18世紀の半ばに、陽成天皇が本来は女だという設定が歌舞伎に出る社会というのもよく分からない。あと<本来は女である>の<本来>の概念もまったくわからない。どなたか、どんな本や論文を読めばいいのか教えていただければ。