19世紀末の日本の売春を題材にしたイタリアン・オペラ

今日はなぜかイタリアの話が続きます(笑)

偶然に『イリス』というピエトロ・マスカーニが作曲して1898年に上演したオペラの話が出てきた。プッチーニの『蝶々夫人』と並んで、19世紀末から20世紀冒頭の日本を素材にしたオペラである。主題は『蝶々夫人』と並ぶ売春の一種であり、場所は江戸の吉原である。1898年に「江戸」というのもおかしいが、登場人物たちの名前が「大阪」(テノ-ル)や「京都」(バリトン)というのも、どう対応していいかわからない(笑)もちろん、「大坂」という苗字はたしかに実在して、テニスの若き女性スターが有名だが、そのような大坂さんが、吉原の業者の京都さんと組んで主人公の女性の日本人のイリスを困らせ、彼女の日本人の父のイル・チエーコが苦しみ怒るという状況は、どうしたらいいのだろう(笑)

この作品自体、実際にはあまり上演されていない。日本でも、やはり少ないが、何回か上演され、2016年には浜松で上演されている。私は聴いていないけれども、いいアリアもあるらしい。一度観て、歴史的な背景やヨーロッパ人の知識など、色々とお話を伺いたい。