世界の毒蛇の世界

エコノミストエスプレッソの記事。WHOが世界の毒蛇をどうコントロールするかという問題。 WHO と snakebite で検索すると、それはそれは強力なデータなどと出会う。一年間に世界で8万人から14万人くらいが咬まれて死亡しているだとか、その3倍くらいが手術などを受けて後遺症が残るなどのこと。このような話はもちろん大事だけれども、圧倒的にすごいのが世界の毒蛇の写真集。以下のサイトをどうぞ。その最初の画像がアメリカのガラガラヘビの接近写真。

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円状になり顔と目と口元が見える毒蛇たち。怖いのですが、この世界を知りたいですね。

 

www.who.int

 

www.who.int

 

 

ルート・ブリュック展(東京ステーションギャラリー)

rutbryk.jp

東京ステーションギャラリーでルート・ブリュックというフィンランドで活躍した女性陶芸家の作品展。東京ステーションギャラリーに行くのは、実は初めてであることに気づく。うううむ(涙) 

陶磁器やセラミックの非常に美しい作品の展示。色彩や構図や主題など、とても面白かった。小さな灰皿くらいの作品から、壁一面を覆う巨大な作品にいたるまで、とても面白かった。蝶や鳥などの作品もとても面白かった。カタログも買いました。また、ご高著を送ってくださった方々にお返事するために、絵葉書をついたくさん買ってしまいました(笑)

 

現在の米中関係と30年前の日米関係

www.economist.com

 

エコノミストから現在の米中関係と30年前の日米関係をなぞらえる記事。1985年にニューヨークで日米英仏独の5か国で成立したいわゆるプラザ合意 Plaza Accord が、その後の日本経済の深刻なスランプに陥ったことと、現在の米中関係の深刻さが関係があるという議論。私にはもちろん是非を議論できないが、幾つかの部分ははっとするくらい自分の責任を問われる感じがして読んだ。その中の一つはPCとの関係であり、現在の学生に PC を強く進めようということでしたが(笑)、他にももっと重要な主題がたくさんあります。ぜひお読みください! ちなみに、プラザ合意をしたホテルはトランプ大統領が現在は所有しているとのこと。

「文理連接プロジェクト」の動画・原稿・資料類の公開が始まりました!

lib-arts.hc.keio.ac.jp

 

5月22日の夕刻に、慶應義塾大学・日吉の教養研究センターの基盤研究「文理連接プロジェクト 医学史と生命科学論」が第二回の研究講演会を開催しました。慶應義塾大学の荒金直人先生による「ラトゥールの科学論と「物の歴史性」を非還元性の原則から捉え直す」です。哲学系の生命科学議論で、高い水準の講演と白熱した議論が行われました。

4月16日に行われた第一回の研究講演会の資料も公開されました。鈴木晃仁「症例誌と文学と社会:医学と様式と歴史の複合」という医学史系の議論です。講演動画、講演資料、講演内容、参考文献を公開しています。ご覧くだされば幸いです。荒金先生の講演と議論、原稿などもすぐに公開されます。

6月25日には、第三回の研究講演会が開催されます。ヨーク大学、WHO、ウェルカム財団のご協力を受けて行われるもので、Global Heath Histories Seminar の No.128. となります。医療経済学系の話となり、英語での講演とディスカッションになります。スピーカーは松蔭大学の松浦広明先生です(私も小さな講演を少しだけ足します)こちらのほうにもぜひいらしてください。

https://www.york.ac.uk/history/news/events/2019/ghh-sem-126/

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6月25日に開催される文理連接プロジェクトの第三回研究講演会。WHO、ウェルカム財団、ヨーク大学を軸とする Global Health Histories の128回セミナーともなります。

 

 

 

超高価な薬品開発を透明化する問題

www.economist.com

 

エコノミストの記事で、最先端で超高価な薬の問題を論じていて面白かった。超高価な薬品の価格がどうしてそうなるかを公に明らかにする透明性の要求の問題である。
 
先進国で問題を起こしている高価な薬が問題となっている。イングランドでは嚢胞性繊維症 cystic fiblosis というヨーロッパに多い遺伝性の疾患の薬品、アメリカでは糖尿病に対するインシュリン、オランダではがん免疫療法の薬などである。ひと月に200万円以上も掛かるケースがある。このような問題が、WHOの総会である世界保健総会 World Health Assembly で議論される。ユニバーサル・ヘルスケア(国民皆保険)、抗菌薬に対して強い抵抗力を持つ病原体、気候の変化が健康に対して持つ影響、コンゴでのエボラウイルスの広まりなど、多くの問題がある中で、比較的豊かな国にとっては非常に大きな問題である。
 
記事によれば出発点はイタリアで、厚生省の大臣が製薬会社に価格と R&D をすべて公開するように要求し、製薬会社が抵抗を示していることが始まりとのこと。アメリカではすでに透明化が定められているとのこと。一方でイギリス、ドイツ、デンマークといった強力な製薬会社を持つ国としては、より国は製薬会社により融和的であるとのこと。

新国立劇場の『ドン・ジョヴァンニ』

www.nntt.jac.go.jp

 

モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』が新国立劇場での公演が始めた。もともと愛しているオペラでもあり、父親のLPで聴き、大学で故高橋康成先生に戯曲の『アマデウス』を習い、その映画も観て、モーツァルト精神疾患を実感した(笑) ロンドンではサー・トマス・アレンがタイトルロールを演じて、深い洞察力を発揮した素晴らしい作品も観た。

昨日観た『ドン・ジョヴァンニ』は、激しく心に食い込むような作品だった。新国立劇場も非常に上手になった。曲も、最近のヨーロッパでは少し流行しているヴァージョンのものだとのこと。こんなソプラノやテノールのアリアは聴いたことがない部分もあった。ハープシコードもあり、それを聞いたことがあったかどうか憶えていないが、昨日ははじき出すような鮮やかな演奏がとても印象に残った。パンフレットでは、小宮正安先生のウィーンとプラハの対比、岡田暁夫先生の評論、鹿島茂先生のカサノヴァ論、そして青柳いずみこさんの楽しいお話しなど、どれも面白かった。

一番圧倒的な部分は、外国で活躍している日本人のメゾソプラノの脇園彩さんが演じたドンナ・エルヴィータが素晴らしかったことである。日本の女性が自立できるようにイタリアではなっているのだろうなと実感した。

 

 

コリアンダーとトコジラミとシイタケ

日曜の朝にルッコラコリアンダーを撒いた。他の野菜と違って、虫に食べられるということがないし、とても便利である。

コリアンダーは「パクチー」という名前で売っていた。パクチーチャンツァイ、中国パセリなどの色々な名称がある。コリアンダーという英語は、古フランス語、ラテン語ギリシア語に遡ることができて、もともとはギリシア語の koris である。これが、英語では bedbugと呼ばれ、日本語ではトコジラミである、ベッドや床に住むシラミであるとのこと。その悪臭を持つシラミの名前がついている。

それもあって、香りには論争があり、好き嫌いには大きな地域差がある。中東、ヒスパニア、南アジアでは人気があり、嫌いだという声は4%-7% だが、コケイジアン、アフリカでは15%以上が嫌いだという。嫌いなのが一番多いのが東アジアで、21%が嫌いであるとのこと。私はわりと好きです。どうでもいいですが、私が嫌いなのはシイタケです(笑)