電気ショック療法の歴史的な意味と現在の意味の転換へ

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日本の精神医療の制度的な体制、特に精神病院と病床数が世界で圧倒的に多いのを改革しなければならないという動きが始まっている。それにともなって、精神病床が増えていく時期によく使われたロボトミーやECT(電気ショック療法)などのネガティヴな側面を発見して描こうという歴史的な風潮も日本で動き始めている。

これは欧米諸国の運動を1世代くらい後に真似することである。精神病床が多い体制を批判すること、精神病院の病床数が多い時期によく用いられた薬物療法以外の方法を批判すること、どちらの風潮も、アメリカやイギリスでは50年ほど前にはじまったことである。その風潮を日本でも再現することは、メリットもあると同時に、デメリットもあるだろう。

一方、イギリスやアメリカでは、精神病院は廃止しすぎたのではないか、昔の治療法もそれほど一方的に批判するばかりではないだろうという揺り戻しの傾向もある。BBCのこの記事は、ECTのメリットを強調する記事である。ことに、うつ病に対する効果が強調されている。これは読んでおくといい。