閉じ込め症候群の現象学的解釈について

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何度も日本にいらした医学史家である Fernando Vidal 先生による記事。ピアジェの研究、SF映画における医療の研究、そして近年は LIS の研究をしています。Locked-in Syndrome は「閉じ込め症候群」と訳すようです。医学書院の『医学大辞典』は濱田秀伯先生によるとても読みやすい項目。

上位運動ニューロンの両側障害により、顔面や四肢が麻痺し発語不能な状態。一見、無動無言症に似ているが、本質は意識障害ではなく運動障害で、大脳機能の身体表現が制限され「閉じ込められた」状態のためにこの名がある。睡眠リズムは保たれ、まばたきや垂直方向の眼球運動による意思疎通は可能である。脳幹腹側の広範な病変で生じ、多くは脳底動脈の梗塞、稀に橋出血や腫瘍による。