日本の看護師向けの英語の教科書

実佳がこの4月から看護学校で非常勤で英語を教えることになった。実際問題として、医療のいくつもの重要な段階で英語が必要だろうと思う。それで、日本型に書かれた教科書とアメリカ型に書かれた教科書の二種類を読んでみて、かなりの違いがある。日本型の教科書と、アメリカ型の教科書の根本的な違いである。
 
日本人が書いた教科書は、看護婦が患者の側や社会の側の欠落を指摘して、正しい対応の仕方を教えるというパターンである。タバコを吸ったり、太りすぎを心配したりしている患者に英語で正しい方法を教えている。一方、アメリカ型は、成功した医者の回想の中で、自分の成功や同僚の成功などが語られ、患者にも楽観型の生き方を教えるという形で英語を教えようとしている。ペシミズムとオプティミズムの違いというだろうし、成果を生む厳しさといい加減な楽観主義という言い方もあるだろう。どちらがいいのか、私には分からない。二つを適切なバランスで交ぜることがいいのかもしれない。