共同通信社・福岡支社の王エイ星(エイは日へんに華)さんが、慶應の学振PDである中村江里さんの協力を受けて、小倉陸軍病院の傷病兵の病床日誌についての記事を書かれました。4月5日付の東奥日報、神奈川新聞、中日新聞、山口新聞、4月16日付の愛媛新聞などで記事となりました。
王さんにいただいた記事を拝読しました。かっけ、感染症、精神疾患などの多くの疾患があり、それに対応する治療法も精密に記入されている非常に優れた史料であることがわかります。何よりも重要なことは、戦場で傷病を受けた兵士たちが持った、複雑で深い感情と、それが変化していくありさまも書き込まれていることと思います。中村さんをはじめとする医学史や歴史学の研究者たちが、これを分析して、傷病を負った兵士たちの目から見たアジア太平洋戦争を教えてくださると思います。