昭和13年木更津保健所のデータから 性病

千葉県木更津保健所 事業報告 第1号 S13.7-S13.12.

健康相談と結核予防 外来、出張、保健婦結核患者訪問、結核予防
寄生ちゅう
乳幼児保険事業
花柳病、防疫、住宅調査、栄養改善、農村の医療費

結核の患者の発見、あっというまに360人の結核患者を外来と健康相談を通じて見つける。これは赤血球沈降速度検査機を用いた。644人の患者発見。3人の保健婦が231名の患者訪問を行う。

寄生中や乳幼児も行われ、家庭訪問がされる

花柳病については、業態者の徹底的な教育、予防対策、男性側の青年に対する教育。ことに、ここには海軍航空隊と憲兵分遣隊があったため、かなりの公娼と私娼がいた。まずは、公娼と私娼に教育をしなければならない。性病の種類、初期症状、予防方法である。そこは試験が大好きな日本の官僚たちが行うことだがら、教える前にもちろん簡単に彼女たちの性病に関する知識をテストする。公娼は75.1点。 私娼の酌婦と47点、45点であった。 残念なことに問題は分からない(涙)

これではいけないから、予防講話を行う。合計して9回というから、かなり充実したものだろう。そして、講話の強調点も変える。かつては、「単に病理を恐れるべきことのみに主眼」があったが、新しい講話では、具体的な予防方法を解説する。そして、来客との力関係の問題だが、それも変えるようにする。「来客に対して予防措置をむしろ指導的な立場に立って」とあるから、性病予防はお客に任せるのではなく、売春婦が方法を知り、適切なタイミングでそれを実施することになる。そのため、コンドームをサービスし、「ズプリマードパード」を行わせる(これって何だろう)。このような、知識を持ち、積極的に性病予防を行う方向に変えてから、性病予防に大きな効果があがったという。

流れとしては、性病は怖いことを知っていても、技術的に無知な売春婦に知識を教えて、性病予防の技術をマスターして、来客に対して指導的な立場となるということである。