第一次大戦からアフガン戦争までのカナダ軍における PTSD についての新著

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カナダ軍兵士が経験した戦争神経症PTSD) の歴史。私はまだ読んでいないが、良さそうな書物だと思う。1914年から2014年までの100年間という長いタイムスパンを検証できること。海外の軍事行動についてかなり異なった態度がとられるようになっていること。一方カナダ軍という同じ組織に注目し続けることができること。日本だと難しい部分があるけれども、逆に面白い部分も多いと思う。いったん日本軍が解散されてすぐに自衛隊となったこと、その海外での行動に関して戦争放棄の時期もあったこと、カナダやアメリカという他地域での戦争経験と違って、自国において市民や非戦闘員も経験した凄絶な事例も数多くあったこと。私が見ている東京の精神病院の症例にも、数は少ないが、戦争と東京の空襲を経験した神経症の患者もいるから、そこから話を構成してみよう。