20世紀前半の日本での麻薬の売り方について

梅原, 北明. "阿片考." グロテスク, vol. 2, no. 1, 4, 1929, pp. 19-38, 140-173.

高田, 義一郎. "東西毒薬奇談." グロテスク, vol. 2, no. 7, 8, 1929, pp. 139-144, 142-147.

 

薬の歴史に関して少しリサーチをしている。まったくの偶然で『グロテスク』という薬とは無関係で取り寄せた復刻雑誌に、薬に関する論文があるのに気づいて、その記述を読んでいる。どれもなかなか面白く、このペースで進めば数か月後に論文を書けそうだという気になる。

麻薬と外国の問題は近代日本にとって非常に重要であった。中国のアヘン戦争が日本にとって象徴するように、外国から日本に麻薬が流れ込むことは、日本政府が非常に重視していた。しかし、中国だけではなく、他の国からアヘンの習慣を持ち帰る人物もいた。アヘン以外にも麻薬は存在する。日本国内の麻薬効果を持つ植物を運んで売り買いする業者もいた。医学史にとって重要なことは、医療の現場でさまざまな形で薬を用いており、その中にはドイツから輸入したり、日本で生産した薬もあった。

 

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1905年2月14日朝日新聞より、ドクセリ販売取り締まりの記事

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1920年6月27日朝日新聞より、鎌倉で中国人が営んだアヘン吸引所の記事

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1927年7月9日朝日新聞より、アメリカ留学しアヘンやコカインの常用者となった人物の心中記事。