別の体系の医薬品の巨大な市場について

Brunton, John and 秀 岡崎. 世界の市場めぐり. vol. . 一生に一度だけの旅discover||イッショウ ニ イチド ダケ  ノ タビ discover, 日経ナショナルジオグラフィック社, 日経BPマーケティング (発売), 2012. ナショナルジオグラフィック.
 
ふと思いついて、日本にはない大きな薬草の市場は世界にあるのだろうかということを調べてみた。ナショナルジオグラフィック日本版の『世界の市場めぐり』という写真集があり、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、アメリカから、10か国から13か国が選ばれて、それぞれの国を象徴する市場の写真が掲載されている。日本は魚市場、インドはカレー・スパイスなどである。その中で薬草市場があったのは5か国。中国の漢方薬 (英語は traditional remedies)、メキシコの伝統社会の医薬 (medicinal plants) 、エジプトの薬用作用も持つミント、マリの「コーラ・ナッツ」と呼ばれるもの、そしてトゴの呪具である。トゴでは、マラリア、皮膚病、HIV/AIDS、結核などに罹ると、動物などの骨を呪具として使って、治療や健康が試みられているという。
 
ヨーロッパにないこと、北アメリカにはないこと、おそらく日本にもないこと。しかし、いくつかの国家では、ヨーロッパ医学ではない体系の医療、つまり中国医学、ガレノス医学、民間医学などの、別の体系の薬品が、大きな市場で取引されているということだろうか。