核兵器の将来

エコノミストエスプレッソから核兵器の将来に関する記事。
 
冷戦期の核兵器の拡大は凄まじいものがあった。合衆国で言うと、ソ連との競争がもっとも激しかった時期には、70,000 個の核兵器が準備されていた。ソ連はもっと数が多かったことだろう。その個数が減少し始めて、現在ではロシアも合衆国もいずれも6,000個程度である。ただ、展開・配置されている核兵器だけでも合衆国とロシアだけで3,000個を超えているというのは、まだ狂気の状態である。中国や北朝鮮が、備蓄と在庫だけであるが、それぞれ数百点、数十点の核兵器を持っているという状況は、いずれも非常によくないが、ロシアと合衆国の状態と比べると狂気度は低い。
 
これからは何が起きるか全く分からない状況になるかもしれない。ことに、ロシアと合衆国のあいだの交渉の道具である条約が結び直されない状況もある。トランプとプーティンが決裂する、あるいはどちらもそれを望んで決裂するという悪化の状況も予想される。これは大きな危機である。現在の状況がすでに狂気の沙汰であることを思い起こすべきである。
 

f:id:akihitosuzuki:20190617082620j:plain

合衆国とロシアの軍事力が狂気のように強いという現実をまざまざと示しています。