精神疾患と犯罪者とテロリスト

これは別の仕事だが、精神疾患と隔離を必要とする犯罪者の問題を考えているなか、JSTOR の週間記事でテロリズムの話があったのでメモ。

犯罪と精神疾患をどう区別するかという問題は非常に難しい。私が具体的に取り上げていることは、制度の外で起きていた精神病院への隔離というのは、かなりの少数派であったが、実際に存在していた。そのような隔離が継続されるためには患者は何をしてしまうのか、逆に、その隔離をやめて解放するには何が必要なのかということを考えることである。

ある行為を犯罪と呼ぶか精神疾患と呼ぶかは、その事件を起こした人物の人柄にもよるし、私たちの判断基準にもよるし、あるいは日本が死刑がある制度を持っているかどうかということにもよるのだろう。麻原彰晃の行為自体は犯罪と呼ばれることにふさわしく、相模原障害者施設殺傷事件の殺人者は精神疾患の結果であるという色彩が強い。戦前の日本で言うと、特高警察は、共産党無政府主義者などとともに精神疾患の患者を把握することが仕事の一つであった。実際、そのような患者を精神病院に隔離した実例もあった。

この記事では、アメリカのマスメディアが犯罪者を呼ぶのに精神疾患と呼ぶかテロリストと呼ぶかという問題を取り上げている。ことに、犯罪者がイスラム教徒であるときには、そうでない場合より500%も多い割合で「テロリスト」と呼ばれるとのこと。6倍である。うううむ。

 

 

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