遺産が持つ意味と歴史ドラマ

土曜日の エコノミストエスプレッソ。今日は特別に面白い記事。

ダウントン・アビー』という人気歴史ドラマがある。イギリスのTVで上映して大成功だった。私はそれほど観ていないが、妻と娘はDVDを買って熱心に観ていた。基本はイギリスの大貴族がアメリカの美女と結婚するという話を軸にして、第一次大戦期のイギリスの状況を描いたものである。負傷兵に対する医療や、戦争神経症の話もばんばん出てきた。これが、新たに映画化されて、いい評判であったとのこと。

問題は遺産相続という制度である。アメリカの美女が大貴族と結婚する大きな動機は、彼のさまざまな遺産を相続できることである。いつ下降が始まったのかわからないが、1900年からは遺産が国家の収入に占める割合は1920年代にはまだ高かった。それ以降にも相続の価値は下降し、私が留学していた1980年代から90年代は非常に低かった。しかし、それから上昇が始まり、2020年以降もしばらく上昇が続くとのこと。

 

f:id:akihitosuzuki:20190914092122j:plain

遺産が国家の収入のどれだけの割合を占めているかというグラフ。私が留学した折には、一番低い時期だったのですね。