ジョン・クレアと迷信と狂気

エコノミストエスプレッソには、毎回、メールの最後に「今日の名言」のコーナーがある。毎日読んで、いい名言はセーブすることにしている。今日の名言はJohn Clare (1793-1864)  19世紀イギリスで著明な詩人が残した一言である。
 
“Superstition lives longer than books, it is engraved on the human mind ‘til it becomes a part of its existence.” 
 
エコノミストではその雑誌らしく迷信をアタックする方向であり、著名なクレアも言っているという脈絡で出したのかもしれない。少し調べたら、それよりもずっと深い。きっと、より深いものにしているのは、クレアは晩年の20年間ほどを精神病院で過ごしたことである。昔の話になるが、私は実際にその精神病院に行ってみた。緑の芝生と庭園に囲まれた美しい田園の精神病院で、史料に関してご相談した。そのことを考えて、この文芸評論のこの名言を読むと、深い意味を持つようになる。10月の報告にそなえて、この話からはじめよう。Jonathan Bates によるクレアの伝記の決定版は 801円という安さ、また以下の URL がこの名言のコンテクストの説明です。