アズテカの医学


未読山の中からアズテカ文明の医学についての概説的な論文を読む。文献はGuerra, Francisco, “Aztec Medicine”, Medical History, 10(1966), 315-338.

 アズテカ文明の医学について、幾つか面白いことを知った。神々の母である女神が薬、薬草の神であり、医者、外科医、瀉血医、産婆と中絶医たちは、この女神を崇拝していること。気をつけて調べたことはないけれども、女性の医神というのは、ちょっと意外だった。もう一つ、アズテカの原住民たちの間では薬草をあがなう専門の「薬草市」があり、宣教師たちはそれを感心して記録しているのだそうだ。確かに中南米の豊かなフォーナとフローラにまたがった大帝国だと、薬草の流通が盛んになりそうな気がする。 

 画像はヴァチカン・コデックスより。身体部位で表現されたカレンダーとのこと。股間に吸い付く蛇が、なんて邪悪でエロティックな・・・(笑) アズテカの表現形式というのはいつでも面白い。