ケストナー『家庭薬局』

今日は事情があって、簡単な記事です。

エーリッヒ・ケストナー『家庭薬局』高橋健二訳(東京:かど創房、1983)を読む。このような症状の時には、このような薬を飲みなさい、という「家庭の医学」のフォーマットにあわせて、「内面生活の治療」に役立つ詩を集めて、どのような状態のときにはこの詩を読みなさいという「処方」がついている詩集である。「やるせない孤独」「嫉妬」「人生に飽きた」などの時には、それぞれ別の詩を読むようになっている。 「年齢 (Alter) が悲しい気分を起こしたら」「貧乏神 (Armut)に出くわしたら」にはじまり、「善行 (Wohltun)が利子を産むと信じたら」「同時代人(Zeitgenossen) に腹が立ったら」という「症状」がAからZまで並べられ、それぞれに対して、読むべき詩の番号が複数上げられている、という構成になっている。 

こういうものがあったか。憶えておこう。