顔の女性化のための美容外科手術の歴史

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デューク大学出版局から医療人類学者の論考が刊行された。Facial Feminization Surgery を描いたものである。これは、顔の女性化のための美容外科手術と訳すのだろうか。英語では FFSと略されている。ネットで検索すると、英語では性器のうえでは男性である人物が、顔を女性的にするために、骨や組織を入れて、「女性らしい」顔にすることである。日本語で検索すると、硬い感じの顔の女性が、「柔らかい感じ」の顔になるようにすることがより強い目的であるかのように見える。本書はアメリカに取材した書物だから、主にトランスジェンダーの人々の身体改変という、現代社会の力学と個人の志向が錯綜する、複雑で緊張感が高い脈絡で分析されるのだろう。 読んでみようかなという気になっている。trans-medicine, trans-selfhood, trans-therapeutics という、意味は想像できるけれども、実はなんだかわかっていないトランス語が三つもならぶ本というのは、少し魔界の書の雰囲気もあるし。