実佳の雑誌に愛媛県の内子町が特集されていた。芝居小屋と蝋で著名とのこと。「木蝋」を生産していた。これは、ハゼノキの実を搾った植物油脂である。16世紀の末に中国から輸入し、江戸時代中期には薩摩藩が琉球から輸入した植物であった。薩摩や内子町は、和ろうそく、石鹸、鬢付け油を作成するのに全国の中心だったという。19世紀の末から国際的にも輸出して受賞したという。
鬢付け油は、身体の歴史や社会的なメッセージを作り出すうえで重要なパートを担うのだろう。薬と直接関係があるのは、坐薬や軟膏を作るベースらしい。坐薬を作るのに木蝋が重要だったとのこと。木蝋資料館がある。