レオナルドの没後500年

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エコノミストより。今年はレオナルドの没後500年祭である。5月2日はフランスで没した日であり、ヨーロッパの各地でレオナルド祭が行われていること。
 
冒頭は、レオナルドのノートの中で「ヴィオラ・オルガニスタ」と名付けられた楽器を、現代の技術で実現した話。キーボードを叩くとヴィオラのアンサンブル(合奏曲)が聞こえてくるという新型の楽器であり、現代の技術でやっとそれに近いものができる。楽器に関しても彼は天才だったのだと思う。マーティン・ケンプによれば、レオナルド1人と競うためには13人の専門家が必要だとのこと。より的確に言うと、成功した autodidact である。 "astonishing powers of observation, an extraoridinary talent for making connections between differrent areas of knolwedge, a readiness to challenge contemporary beliefs." とのこと。
 
彼の作品群の中で、ただ一つ成功したのはもちろん絵画である。しかし、これはフィレンツェの『東方三博士の礼拝』のように、まだ未完の作品であったり、ミラノの『最後の晩餐』のように、完成したが素材のせいで自壊した作品であったり、100点満点の作品ではない。自然科学とのつながりも面白いところである。彼が数回行ったヒトの死体の解剖学の実践は、おそらくその行為自体が非合法だったのかもしれないが、その解剖学が『モナ・リザ』の表情の元なのだろうとのこと。
 
レオナルドは、その作品や素描の前で私があたりをかまわず号泣するただ一人の芸術家であり高級職人である。そのことが、私について何を語っているのか、まったくわからない(笑)そのこともあるし、これから色々な本を読んでいこう。最初は Becoming Mona Lisa という20世紀の政治的な解釈を読んでみよう。