脳炎と節足動物

脳炎節足動物について多少混乱したのでメモ。 
 
脳炎のところに arthropod-borne という言葉が出てきて、それを anthropodと読み違えて多少混乱した。arthropod というのは節足動物という意味である。昆虫、クモ、ムカデ、ダニなどを想像するとよい。ノミとシラミは昆虫である。日本脳炎はコダマアカイエカという蚊が媒介するのでarthropod-borne である。他には、ペスト(ノミ)、マラリア(アノフェレス)、黄熱病、シャガ病、デング病などが、節足動物が媒介する感染症である。
 
日本脳炎は、ヒト、ウマ、ブタの疾病である。これらの動物の間でウィルスを媒介するのがコガタアカエイカというカ(蚊)で、水田にいるタイプである。特にブタが<増幅動物>である。増幅動物というのは、宿主の中で疾病の汚染性を高めるものである。たとえば肥育豚は、日本脳炎が体内で増幅され、大量のコガタイエカが有害化し、それがヒトに伝える。これを増幅動物という。