実験医学とアスビヨン・フォリングと発音辞典

https://www.pronouncekiwi.com/Asbjorn%20Folling 授業の予習をしているときに、 phenylketonuria という疾病を実験室で発見した Ivar Asbjørn Følling (1883-1973) のことを少し調べる機会があった。学生に実験室での貢献のモデルを教えるいくつかのエピソ…

イタリアン・バロックが歌う日が昇るガンジス川

チェチーリア・バルトッリという美しいイタリアの女性歌手がいる。私たちがロンドンに留学した頃にブレイクした。私にとっても青春の歌手の一人で、オペラの『チェネレントッラ』のCDや、彼女のベスト盤も何枚か持っている。それはどうでもいい(笑)今日は…

マスクの有効性:中国と韓国のマスク支持、イギリスの断固たる両義性、そして日本の混沌(笑)

www.economist.com エコノミストで楽しい統計の記事。マスクが予防に有効か否かという問題である。 自分が陽性であった場合に、他人を感染させる割合を下げるのにマスクが有効であるという事実は間違いない。一方で、人ごみに行くのにマスクをすることは、「…

生活空間と職業空間

大阪市の中心部に道修町資料保存会という団体があり、その会員になっている。そこが『道修町』という機関誌を一年に4回発行している。4ページの短い機関誌だが、紹介される史実の面白さ、写真の美しさ、イラスの楽しさなどがあって、毎回喜んで見ている。202…

16世紀イタリアの『不治の狂気の精神病院』に登場する日本人たち!

Garzoni, Tomaso et al. The Hospital of Incurable Madness: L'hospedale De' Pazzi Incurabili (1586). vol. v. 352, Arizona Center for Medieval and Renaissance Studies, in collaboration with Brepols, 2009. Medieval & Renaissance Texts & Studie…

1960年代から70年代にかけて精神病院が急増したもう一つの地域 !!

historypsychiatry.com 1960年代から70年代にかけて、欧米各国では精神病院の病床の急激な減少がはじまった。一方、この時期に日本では急激な増加が起きる。これは大きな謎だったし、今ではますます大きな謎となっていた。「なぜ?」という問いに答える方法…

エコノミストのチャット・ショー

今日のEconomist Espresso は、珍しく、いつもほど面白くはなかったので、エコノミストのサイトを少し眺めてみた。その中で、The Economist Asks というコーナーがあった。英語でいうと chat show というらしい。あまり詳しくは存じ上げていないが、Anne McE…

『生粋のイングランド人』を頂きました!

ダニエル・デフォーが書いた The True-Born Englishman (1700-1701) とその周辺の文書を翻訳した書物を頂きました。西山徹先生、高谷修先生、服部典之先生、そして福本宰之先生によるお仕事です。どうもありがとうございます! 研究というか教育の絶妙なタイ…

医療英会話201

医療英会話キーワード辞典。一日3ページずつ音読。今日は pp.632-634. 「普段の」から「不能」まで。 普段の usual, normal, everyday, daily What do you usually have for breakfast? Are you urinating more than usual? You can go about your normal da…

NHK World and Medical Frontiers on Covid-19 in Japan

From 26 May, you can watch the Japanese stories of Covid-19 in NHK World in the popular series of Medical Frontiers. I will talk about the histories of infectious diseases in Japan, trying to connect the present pandemic with Japanese expe…

スーザン・コリンズの叙事詩

土曜日のエスプレッソもとても面白かった。苦悩の画家と薬中毒の犯罪者のねじれたビデオの話、グラインドボーンのオペラの話、サンゴ礁を守る話など、私が好きな記事ばかりで楽しかった。その中から、ニューヨークの知識人・文人であるスーザン・コリンズ Su…

エドガー・アラン・ポーの『メールストロームの渦巻』のそばの小都市の名前

多くの人が Bing というサイトの風景図の写真を気に入っていると思う。私も仕事を始める前の風景写真がいい感じを与えてくれる。今日はノルウェイの Reine という小都市の美しい写真で、フィヨルドの湾に沿ってたたずむ町が美しい。オーロラが現れて神秘的な…

医療英会話200

医療英会話キーワード辞典。一日3ページずつ音読ですが、今日も2日分やりました。合計6ページ。pp.626-631. 「副産物」から「負担」まで。 副産物 byproduct, by-product, outgrowth 副子 splint the injured arm apply a splint to the injured arm 福祉 w…

マスタードの使い方?

難しい部分を全て省略して、最終的な質問を一番最初にすると、マスタードをどのように使うと、利用が早くて、まあまあ美味しいのですか? どこから話していいのか分からないけれども、非常に複雑な議論が組み合わせて、皆さまにお伺いすることになりました。…

キャリコとチンツとリバティ・プリント

www.bbc.com ここ数日、実佳とテーブルクロスの話をしている。ロンドンで作って使っていた古いテーブルクロスが押し入れから出てきて、懐かしい話になって、それが少し小さいということもあって、二枚ほど布を買って縫って使い始めた。そんな折に、BBCがチン…

Covid-19の死者数の信頼性

先日の英語のセミナーで学生に鋭い質問をされた。20世紀前半の麻疹の死者数はどの程度信用できるのかという質問である。これはこたえたけれども、もちろん covid-19 の死者数の信頼性と深い関係がある。たまたまアメリカにおける死者数の信頼性に関してのと…

医療英会話199

医療英会話キーワード辞典。一日3ページずつ音読ですが、今日は2日分やりました。合計6ページ。pp.620-625. 「負」から「副作用」まで。 負 negative, positive, minus, plus a negative chain reaction ファイル keep a file on information about the sid…

グリーンピースの収穫

akihitosuzuki.hatenadiary.jp akihitosuzuki.hatenadiary.jp 2月3日と3月10日に書いているグリーンピース。半分ほど収穫して、塩ゆでにして食べました。とても楽しかったです。 グリーンピースの収穫です

Covid-19とアートのメッセージ

今日のエスプレッソもとても楽しかった。ロシアのカタリーナ女王をヘレン・ミレンが演じるドラマができるとか、環境のディザスターで世界が滅びるフランスのコミックとか、面白い記事ばかり。その中で covid-19 とアートの作品が現れたことに関する、とても…

医療英会話198

医療英会話キーワード辞典。一日3ページずつ音読ですが、さすがに忙しくなり、どこから何日休んだのか分からなくなったので、「ひ」の終わりまで合計8ページこなしました。pp.612-619. 「秒」から「頻脈」まで。 秒 forced expiratory volume percentage in …

濃厚接触の発見と検出についての二つの方法

www.bbc.com まだよく分からないながらも、covid-19 の濃厚接触の発見と検出のソフトウェアについて数日前にマークした BBCの記事を読む。2020年5月7日の記事では、このシステムは2つにわかれつつあるとのこと。イギリスが進もうとしているのが中央化された…

トロイ展と富士山とテラナキ山

少し時間ができたので、大英博物館のトロイ展のカタログをしばらく見た。トロイは私の人生の中でかなり重要な部分である。小さな頃からシュリーマンの自伝風の物語は愛読書だった。発掘現場に友人の医学教授のフィルヒョーが現れて、まるで能のような謎のプ…

医療英会話196・197

医療英会話キーワード辞典。一日3ページずつ音読ですが6ページ必要になったので、pp.606-612. 「必要量」から「美容」まで。 必要量 requirement, required quantity, needs meet one's daily vitamin C requirements daily requirement nutritional require…

解放の日とチャネル諸島とユダヤ人迫害

土曜日のエスプレッソはいつも通りの面白さ。ヨーロッパや合衆国で covid-19 から抜け出すことができる方向に向かい始めたことで明るい話題も多い。フットボールのシーズンを始めること、マスクの生産のことなどである。それとともに観光業などにおける膨大…

ヒス束なのか彼の束なのか(笑)

久しぶりに出会った英単語 His bundle. 普通に読むと「彼の束」と理解して大混乱するが、語学辞典であること、そして同義語として bundle of His とも書かれていたので、His は「彼」ではなく人名だと思いだした。これはスイスのバーゼルで生まれ、最後はベ…

医療英会話195

医療英会話キーワード辞典。一日3ページずつ音読。今日はpp.603-605. 「肘」から「必要」まで。 肘 elbow, bend one's elbow, straighten one's elbow, stretch out one's elbow 皮質 cortex, motor cortex, cerebellar cortex, cerebral cortex 微弱 weak, …

グラノーラとスムージー

父親がコーンフレークスが好きだったせいで、私はシリアルが好きである。ロンドンにいたこともあって、たくさんの種類かのシリアルを食べていた。その中で、最近知って食べるようになったのがグラノーラ。大麦などの穀物の中にナッツなどを入れたもの。結構…

粃糠疹と19世紀の梅毒の人体実験

「粃糠疹」。これだけだと、この字引で初めて知った単語ですが、英和辞典を引くと「ジベルバラ色粃糠疹」という言葉が出てきて思い出しました。ジベルは、カミーユ・メルシオール・ジベール(Camille-Melchior Gibert, 1797-1866)。19世紀フランスの医師の…

医療英会話192・193・194

医療英会話キーワード辞典。一日3ページずつ音読ですが、今日は9ページも読みました(笑)pp.594-602. 「伴性遺伝」から「皮脂」まで。 伴性遺伝 This disease is inherited through the sex chromosomes. 搬送 She was taken by ambulance to the hospital'…

Covid-19 の濃厚接触の検出と追跡アプリの開発と発売

https://www.apple.com/jp/newsroom/2020/04/apple-and-google-partner-on-covid-19-contact-tracing-technology/ www.apple.com 5月4日に Google と Apple が covid-19 対策のアプリケーションを売り出しました。英語では contact-tracing app と略しており…